またまた新入荷 八重洲FT−501,FP−501
CQWebの無線機交換室に「求む:FT−501」と書いたところ、宮城県の方から
メールがありまして譲ってもらいましたFT−501,FP−501。(取説となぜか
電鍵付きです。35k円)残念ながら純正スタンドマイクYD844はありませんでした。
年式相応ということで、本体電源部ともかなり錆が浮いていますが、
正面から見ると結構まともです。早速バラして掃除をしました。
内部の基板
基板は、コネクタで接続されているので、簡単に取り外し可能でした。基板上のフィルム
コンデンサの外装が剥がれていたので、新品に交換しました。ついでに電解コンデンサも
新品に換えておきました。(写真の基板は交換後のものです。)
●●各基板の説明●●
カウンタユニット(写真左):基板はシールドされており、これはシールドケースを外
した時のものです。デジタル回路にはTTL(ノーマルタイプ)が使用されていました。
上側の黒い紙でガードされた部分が蛍光表示管(6本)です。
IF基板(写真右上):SSBのフィルターは、USBとLSB用で別々です。
またオプションのCWフィルターも付いており、ラッキーでした。
(いまさら、こんなもん入手困難ですからねぇ)
なお、本機のIFは9MHzで、回路構成はプリミックス方式となっております。
マイクアンプ・マーカー・定電圧基板(写真右下):マイクアンプの初段はMK10(FET)でした。
懐かしい型番です。この基板上にVOX回路やサイドトーン、AFパワーアンプも実装されています。
カウンタユニットや他の基板を外したFT−501
下の写真の中央部にカウンタユニットが、その右にマイクアンプ・
マーカー・定電圧基板が、更に右にIF基板が入ります。

カウンタユニットや他の基板を元に戻したFT−501

FT−501の真空管
FT−501は、真空管が7本も使われています。
受信系:6BZ6→6U8A→6CB6
送信系:6EJ7→6GK6→6KD6×2
この機器では、真空管はプリント基板ではなくて、シャーシ上にのっているのがいいですね。
ドライバ管の6GK6は、TRIOのTS−900Sでも使われていました。
10WタイプのFT−501Sでは、6EJ7→12BY7A→6JS6Cと送信系の構成が変わっています。
真空管のならび
6CB6,6U8A,6BZ6
6EJ7,6GK6,6KD6x2
電源部FP−501
ご覧のようにかなり錆が浮いています。単体にて動作チェック中。
動作チェック
バラしたまま本体と電源部を接続してチェック(煙は出ませんでした…良かった^^)
ケースに入れて送信チェック
モニタースコープとツートーンジェネレータとして、先日入手しましたTRIO
SM−220を使用しました。FT−501はマイクコネクタが3Pのステレオジャック
なので、変換コネクタを作り接続しました。何とか電波は出ているようですが、
リレーの接触不良やマイクゲインVRがガリっているようで、SSBでは動作が安定しません。
キャリア漏れも少しあるようで、再調整が必要です。
トラブルシューティング(Feb.,12 2000 追加)
とりあえず電波が出ることは確認しましたが、SSBでのキャリア漏れや
出力が安定しないのはいただけません。何とかしなくては。。。
まずはキャリアポイントとバラモジの調整を行いました。取説にキャリアポイント調整は、
USBとLSBを交互に切り替えて、その時のノイズの受信音が同じピッチで聞こえるように
水晶発振器のトリマーコンデンサを調整せよと、書いてありましたのでその通りにしました。
バラモジの調整は別の受信機で、FT−501が送信時に漏れているキャリアを受信して、
バラモジのVRとトリマーコンデンサを調整して、キャリア漏れを最小にするのですが、
この時にトリマーコンデンサを破壊してしまい、部品を交換する羽目になってしまいました。
(トリマーコンデンサが回らなくなっていたのに、無理やり回したので壊れてしまいました。)
続いて出力が安定しない件ですが、いろいろと調べた結果、終段管のバイアス電圧が
変動しているようで、アイドリング電流もふらふらしています。電源部FP−501からの
C電源の電圧は一定しているのですが、FT−501内部で何か悪さをしているようです。
さらに調べた結果、ドライバ管(6GK6)のプレート同調回路と終段管(6KD6)の入力回路を
接続しているカップリングコンデンサが絶縁不良を起こしており、このコンデンサを
除去することで直流的な動作は安定するようになりました。
このカップリングコンデンサなんですが、マイカコンデンサ(50PF,1kV)で入手困難なため
同規格のセラミックコンデンサに変更しました。これで何とか出力が安定するようになりました。
それからバイアスのVRもガリっていたので、ついでとばかりに新品に交換しました。
他にもバルボルやSSG等の測定器が無くても調整できるところは順次調整しました。
……と書きましたが、まだ問題は残っていました。
「トラブルは続くよ、どこまでも」(Feb.,26 2000 追加)
写真は悪戦苦闘中のFT−501です。

FT−501に触ってみて(Feb.,12 2000 追加)
実際にFT−501に触ってみて、感じたことを書いてみます。
まずプリミックス方式の特徴として、VFOの上下関係がバンドによって
異なるのは、馴染むまで気持ちが悪いですね。また、バンドチェンジ時に
VFOをグルグルと目的周波数まで回さなくてはならないのは大変です。
つまみやスイッチの配置に関しては、つまみは特に問題ないのですが、
モード切替やメータ切替やスタンバイ制御のスイッチの配置が悪く操作性が悪いです。
正面に向かって左側にPOWER/SSB/REV/TUNE/CWの切替スイッチあり、
右側は、PO/IC/ALC/NB/CLARとMOX/PTT/VOX/AGC/100kHzが2段に配置されています。
右側にあるスイッチのうち、メータ切替(PO/IC/ALC)とスタンバイ制御(MOX/PTT/VOX)は
左側に欲しいところですが、左側に空きスペースがないので仕方がないみたいです。
(元々FT−501は、輸出用で外人向けに大きな押しボタンスイッチを
使用したためかなと想像しています。)
あと気になったのは、マイクゲインとキャリアレベルのVRは2連VRなのですが、
つまみはひとつなので、モードを変更するたびに調整が必要で、これも操作性が悪いです。
最後に
FT−501は、私が開局当時に某無線機屋に展示してあったのが記憶に残っています。
それ以来、実際に使用する機会はなかったものの一度は使ってみたかったリグのひとつです。
今回やっと入手できたので、その当時に戻っていろいろと遊ばせてもらいました。
レストアとは行かないまでも無線機の部品を換えたり、いろいろと手直ししたり
するのは楽しいものです。ついつい時間の経つのを忘れて熱中してしまいました。
ひと昔、ふた昔前の無線機は、素人が手を出せる隙があっていいですね。
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