白馬村で家を建てる時にこれだけは気をつけよう!
| ここは一級建築士と宅建主任者の資格を持ち、現在、白馬で不動産業を営んでいる筆者が、これから白馬に家を建てたいと思っている人に向けて気をつけなければならないことを事細かに書いていくページです。 |
| 何故、このページをつくったか? |
| 筆者は白馬で色々な人が家を建てるのを見てきましたが、中には少し首を傾げてしまうような建物もありました。 勿論、他人様の建物ですのでとやかく言う資格など無いのですが、建物の外観は観光客の目にもとまります。 そう考えると建物の外観は決して持ち主だけのものではなくある意味、公共性も帯びてきます。 特に白馬は観光の村です。皆で少しでも地道な活動で村全体を綺麗にイメージアップできれば、喜ばしいことではないでしょうか。 それともう一つ、使い勝手についてです。雪を知らない施主が思い込みだけで建ててしまうと、とんでもないことになります。 建築業者がきちんとアドバイスできればいいのですが、この不況の中、数少ないお客様に対して強くは意見を言えません。 その結果、建物が出来る夏はあまり不自由を感じませんが、いざ雪が降ってきて積もると、とたんに今まで感じなかった不具合が表面に出てくるというパターンがかなりあります。 不完全な建物を作ってしまうもう一つの原因として挙げられるのは、どうせ豪雪地帯だから雪で苦労するのは当たり前、と言う一種の(あきらめ感)があることです。 大体、白馬に来る人は雪が大好きですから、雪の苦労も楽しみに感じる人が多いです。 しかし実際に住んでいる家で雪や寒さの苦労がなければ、もっと野外で白馬の冬を楽しめるのでは無いでしょうか。 以上のような事から少しでもこれから白馬に家を建てようとする人の役に立てればと思いここにアドバイスをさせて頂きます。 |
| 新しい内容は上の段に来ます。(所々、逆になっている個所もありますのでご注意下さい。) |
| 屋根の形状について 白馬で家を建てるときには屋根の形を気をつけましょう。白馬を見渡せば、色々な形のやねがあります。民家風から現代別荘風まであらゆる年代の流行の屋根形状があります。(それだけ昔からの歴史があるということですね。)まず大事なことは雪がどの様に落ちるか、また、それを処理するかということです。何度もいいますが、雪をなめてはいけません。私たちの想像の3倍位凄いと思って下さい。まず基本は、なるべく雪を集中させない、均等に分散させるということです。屋根上で雪が集まるとそこで固まってしまい、落ちてこなくなります。さらに後続の雪が溜まって、氷になって一気に落ちてきます。当たれば冗談でなく死亡です。 これを防ぐためには屋根に谷になる所を作らないこと、屋根上の出窓の位置に気をつけることなどです。出窓が関係するの?と思うかもしれませんが雪にとっては大きな邪魔者になります。また地面に落ちる雪についても同様に分散したほうがいいでしょう。よく別荘で見られる片流れの屋根は内部の部屋構成から言うとロフトを作ったり、コストも抑えられたり、景色を大きく確保したりとメリットがありますが、雪始末の面からいうと疑問です。雪が一方向にしか落ちないんだから他の面が綺麗でいいじゃない、と思うかもしれませんが集中的に溜まった雪は人力では処理できません。ドーザーなどの車両でないと無理です。また地面に溜まった雪と屋根雪が繋がってしまい屋根雪が落ちなくなって、屋根の損傷にも繋がります。溜まった雪が外壁にへばりつくと壁内部に水が入ってしまうこともあります。軒下の高さも十分に取ることを考慮に入れましょう。 |
| 断熱について(2) 下の欄に続いて断熱について書きます。 断熱について調べていくと(気密性)ということに突き当たります。要は、いくら断熱材をひきつめても空気漏れしては意味が無いということですね。住宅で気密性を高めるには屋根、外壁、基礎、の外気に触れる部分をしっかりと作るということになります。部屋ごとに気密性を上げる方法もあるのでしょうが、住宅にはコストや手間の面で不向きです。断熱について外壁を例にしますと、壁は基本的に柱の両側に板を貼ります。ところが壁の上端と下端は、そのままだと開いたままです。空気はそこを通路にして自由に行き来します。まして内壁に隙間でもあったら冷気がそこから入ってきます。その壁の上下の穴をふさぐためにシート気密やボードなどを利用した気密方法がありますが、そう言ったちょっとした、しかし基本的な手間を工務店や設計事務所が知っているか。また実際に作業する大工さんにその知識を徹底的に教えることができるか。施主側としても、しっかりと把握しなければいけません。 |
| ・断熱について(1) 以前から思っていましたが、白馬村というのは北海道並みの寒さ・雪なのに、白馬仕様とでもいうべきスタイルが確立されていないんですよね。北海道の住宅を調べてみると、大学教授や、工務店、設計事務所が工夫したり、アイデアを出したり、努力しているなぁと感じます。(勿論、そうでない所もありますが) ところが白馬の住宅を見ると、都市部の建物に少しオプションを付けただけという感じのが多いのではないでしょうか。アパートなんか見ると全然、断熱材が入っていないジャン、てな感じです。一つには、本州では極寒地域というのは本当に希少地域であり、その地域に対して本格的に力を入れている業者というのが少ないということでしょうか。白馬村の場合、隣町の大町市では積雪量が全然少なく、住宅も都市部の仕様で補えてしまいます。わざわざ小さい白馬村のためだけに特別な仕様の準備をしたり、職人に断熱の納まりの教育を一から教えたりするのはメリットが無いのでしょう。だからといって、慣れている北海道の職人を白馬に呼んでくるわけにもいきません。もしこれから家を建てようと計画している方は、設計士や大工さんに断熱(または気密)方法はどのように考えているのかを充分に聞いて、納得した上で進めたほうがいいでしょう。 |
| ・車も家に入りたい。 大雪が降った後、車で出かけようと雪を掻き分け庭を行くと、なんと!車が雪だるま状態! 雪まみれになりながら雪かきを終えると既に数十分も時間が! しかも雪をかく時に車を傷つけてしまった! 白馬のいつもの光景です。実際このような事は精神的にも肉体的にも車にも良くありません。 そこで筆者は家に車庫を組み込む事を提案します。 そんな贅沢な、と言う人がいるかも知れませんが外国ではこれは普通なんです。 実際に白馬でも増えています。(良くアメリカのドラマで見ますね。) 輸入住宅でもこのプランは普通にあります。考えてみれば昔の日本でも馬小屋は建物の中にありました。 それだけ馬を大事にしていたんでしょうね。 色々な作業も家の中で出来るように土間などのスペースがありました。 車庫も車が無ければ作業スペースで使えます。 庭に屋根だけの車庫を作った方が安いだろうと言う人が居ますが白馬の雪はそんなに優しくないですよ。 それに逆に言えば、屋根だけを作る費用があるならもう少し出して家内車庫を造ったほうが生きたお金の使い方になると思います。 不動産業の見方から言いますと、もし将来、家をお売りに出すときに車庫が組み込んであったほうが価値が上がります。 家を建てるときは将来、売却することも考えて建てられたほうが宜しいでしょう。 確かにその分、費用も掛かりますし、面積の関係で住居スペースが削られるかもしれませんが、それを補って余りある効果が期待できると思います。 例えば費用を安く上げるために車庫の内装に仕上げのペンキを塗らないとか、割り切ってしまえば、いくらでも工夫の出来るスペースです。 |
| ・車庫シャッターはかっこいいのにしてね 上の続きになりますがシャッターについて書きます。 時々、住宅の車庫シャッターなのに商店用のガラガラシャッターを使っている家があります。 なにも言わずに業者に任せるとガラガラシャッターに決まってしまうかもしれません。 ただ見栄えがあんまり・・・と感じてしまいます。 今は住宅用のスライディングシャッターなどでウッドパネルのものが色々タイプがあります。 当然リモコンです。センサーもついていて、挟み込み防止機能があります。 アメリカ製や日本製もあります。 コストの要素も絡んでくるとは思いますがシャッターのデザインは家の顔と言ってもいいでしょう。 とりあえず手で持ち上げるガラガラシャッターにする前に少し考えてみてはどうでしょうか。 |
| ・恥ずかしがりの家は疲れるかも 白馬の大自然に住みたい人は大体、木々に囲まれた家を建てたいと思うでしょう。 別荘地などでは敷地割が広いですから(最低でも大体100坪以上)なるべく、うるさい道路から離れて木々に囲まれた静かな敷地の真中や奥に家を配置しようと考えます。 夏はいいでしょうね。道路からの人目も気になりません。 しかし一旦、雪が積もり始めると状況は一変します。 道路から家までの長い敷地の通路を雪かきしなければなりません。 車が2台あればそのスペースも必要です。 仲間が大勢来る場合はその台数分雪かきをしなければなりません。 勿論、冬のことも充分に考えた上で、それでも敷地の奥に配置するというのであれば何も言いません。 大事なのは思慮が及ばなかったために楽しいはずの冬の生活が楽しくなくなってしまうと言うことは避けなければならないと言う事です。 道路からの人目を恥ずかしがる家を建てる場合は、充分に考えましょう。 |
| 春を待たずに雪を融かしましょう。 雪かきで体を壊したり、命を落とす人が必ず毎年います。 その様なことがない様に誰でももっと簡単に雪かきが出来ればいいなと思っています。 勿論、方法はイッパイあります。ただどれも費用が掛かるので皆、敬遠しているのです。 現在、住んでいる中古の住宅にわざわざお金をかけてやる必要は無いと普通の人は考えます。 それはもっともな考えです。ですがこれから新築する場合は話が違います。 新築の場合、将来を考えたら融雪設備をつけるという方法もあります。 というのは、設備を後付するよりも最初から計画したほうが費用が安くなりますし、効果的な使い方が出来るからです。 また将来、売却する場合も資産価値が高くなります。 勿論、費用は掛かりますが、全面を融雪しなくても通路面だけを融雪にするとか、ポイントを考え費用を抑える工夫は出来ます。 電気を使用する場合でも、現在、料金の安い融雪用の電気契約もあるそうです。 やらなくても良い雪かきは少しでも省きたいものです。 |
| ・外階段は王様用に 家の外部には大なり小なりどこかに外階段がつきます。 玄関前だったり庭への道だったり。日常では誰も気にとめないものでしょう。 家の中の階段については色々と注文を出しますが、たった数段の外部階段については業者にお任せという方が多いです。 しかしここは白馬です。まずなによりも雪について考慮しなければなりません。 雪が積もると外階段はどうなるでしょうか。実際に靴で踏める有効幅(踏み面)がかなり狭まります。 まず雪が積もると、安心して足を置ける踏み面は半分くらいでしょうか。 しかもつるつる滑った雪ですから、だれもまともに階段を下りません。 体を横向きにして足も横向きにして、えっちらおっちら一段ずつ降りていきます。 もちろんこまめに雪掃除をする方でしたら、いつも階段は綺麗でしょうが、それでも表面がつるつるして滑りやすいのは変わりません。 地元の方でも滑ります。そして当然ですが階段で転ぶのはとても危険です。 転ぶのは不注意や年だからと言う人もいます。しかしちょっと工夫すれば、かなり改善できるのではないでしょうか。 一つは踏み面を余裕を持った寸法にすると言うことです。 幅があれば両足で踏ん張ってバランスをとれるスペースが取れます。 単純なことですが誰もやりません。幅を広くすると費用が高くなると思っているのかもしれません。 それに体がまだ丈夫ですから少々の階段などスタスタ降りてしまうのかもしれません。 しかし人は少しずつ確実に年をとっていき体力も落ちていきます。 そうなったときに階段一つのせいで建物全体のイメージを損なうのはとてももったいないと思います。 外階段は王様が安全にゆっくり降りてこられる位の余裕を持ったほうが宜しいでしょう。 |
| 暖房は? 冬の必需品、暖房器具のお話です。 別荘を建てられるお客様との打合せで暖房器具について聞きますと、(灯油ストーブを個別に部屋に置いて必要な部屋だけ暖めるからいい。それのほうが設備代がも安いから)と言う方がかなり居ます。 でもホントにそうでしょうか。まず、(寒い)とはどういうことでしょう。 勿論、気温が低くて寒いのは当然ですが、もう一つ、風で体温が奪われて寒く感じる場合があります。 いわゆる体感温度と言うものです。 例えば室温15度の場合を考えてみましょう。 15度だと通常、少し寒いと言う感じですが、もし空気の動きの無い密閉状態の部屋でしたら実はそれほど寒さを感じません。 寒いと感じるのは隙間だらけで空気が動いている部屋です。 もし室内20度でも部屋外の温度が低く隙間だらけの部屋でしたらやはり寒く感じるでしょう。 先ほどの灯油ストーブの件で言いますと、部屋を暖める場合、気密性の高い部屋を作らなければなりません。 これは住宅では結構大変なのです。気密ドアは費用も高いですし、締めるときに少し力をいれて閉めなければなりません。 また、ドア枠の床部分にも段差が出来てしまいます。 これでは部屋を行き来するのにいちいち少し面倒です。ですから通常、外部ドアに使用します。 つまり現在の建物では内部の部屋同士の完全な気密というものはなかなか難しいと言うことになります。 これでは灯油ストーブを個別に配置すると言う方法もあまりメリットが無いように見えます。 それぞれのストーブに灯油を入れるためにポリタンクを運ぶのも大変ですね。 また灯油ストーブでは点けてから部屋が暖まるまで時間が掛かりすぎます。 もし資金に余裕があるようでしたら電気式でも灯油式でもガス式でも何でも結構ですがセントラルヒーティングをお薦めします。 そして建物全体をまんべんなく暖めるようにします。 断熱をしっかりやっていれば建物全体を暖めても燃料代はあまりかかりません。 建物内の温度差が無ければ空気は動きませんから温度を低く設定していても決して寒く感じることはありません。 住んでいる人はスイッチひとつで操作できます。 大雪の中、ポリタンクを持って庭の灯油タンクまで行かなくてもいいのです。 そして、一番大事なのは先ほどから書いていますが、建物内で温度差が無い、ということです。 この頃、暖かい部屋から寒い部屋に行き、脳溢血で倒れると言うことが良くおきます。 温度差とはこのように怖いものなのです。灯油ストーブの場合でも、外に灯油を入れに行くのはかなりの温度差を感じているはずです。 暖房とは、命や体を大事に守ってくれる重要な機能と考えれば、施主はこれでもかと言う位の十分な検討をするべきでしょう。 |
| カーテンについて ここでは冬のためのカーテンについて話します。 カーテンなんて生地の厚いのを付ければいいんじゃない?と言う人もいるでしょう。 確かにそれは正解です。でもそれだけでは不十分です。 カーテンの大きさが本当は問題なのです。腰高の窓にカーテンをつける場合、カーテンの下端はどの高さにしますか? 一般的には窓の下端に合わせる人が多いです。つまり床から60cm位でしょうか。 カーテンが窓からの視線を遮るためだけに使用されるのならそれでもOKです。 しかし寒さを封じるために使うのであればカーテンは床まで垂らしたほうがいいのです。 冷気は絶えず下に下にと動きます。ですから天井よりも床が常に温度は低くなります。 窓とカーテンの間に溜まった冷気は隙間を見つけて何とか下に行こうとします。 カーテンの下端が床の上にあるとその隙間から冷気が床に流れてきます。 なるべくカーテンは床までたっぷりと垂らして冷気を閉じ込めたほうがいいでしょう。 |
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