「いい?あんたのお父さんだって、死ぬんだよ。死なないなんて、だれにも言えないんだ。かならずいつかは死ぬんだから。あんただって、あたしだってみんな死ぬんだ。あんただって、ほら、ここから落ちれば、死んじゃうんだ。頭が割れて、体がつぶれちゃうんだ。わからないんなら落としてやろうか。人間なんてかんたんに死んじゃうんだよ」
(『燃える風』津島佑子)
昭和22年に生まれた津島佑子(本名:里子)は僅か1歳の時に父に死なれた。
その「父の不在」の家庭で、自己の生存に常に怯えながら、「ムシ」を殺すことで命の
確認をしていた少女時代・・・兄と一緒に歩いた墓地やお寺、その兄の死の記憶・・・
母として駆け抜けたあの時代・・・そして子どもの「いなくなってしまった」あの日・・・
常に「産む性としての"性"」を主体的に捉えて「家族」と過ごしたあの時間と記憶を
「夢」のなかに「光」のなかに取り戻す「津島佑子の文学世界」を愛しています。
あなたは人目の津島佑子読者です
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(最終更新日 2007年5月3日)