Pat & Mat


お約束のチェコシリーズ第1弾。アニメって言ってもこれは人形アニメなんですよ。しょっぱなからマイナーですいませんね。そのうちメジャーな日本のTVアニメとかも取り上げます。

まずどう言う作品かというとですね、パットとマットのスラップスティック・コメディです。顔の丸い方がパットで顔の長い方がマットです。ちなみにこの2人はいつも頭に花をつけてるわけではありません。いつもは帽子のみです。セリフは一切ナシ。字幕もナシ。音楽はついてます。1作品が大体8分程度で、20作品くらいあります。私は全部見たわけではないです。
どう言うお話かというと、パットとマットはお隣同士です。登場人物は彼ら2人だけ。たいてい騒ぎの発端はパットで、マットがそれを大きくしてしまうという感じ。このシリーズの面白さは、その過剰さとアナ−キーなところ、加えてキャラクターのかわいさです。オチがわかっちゃうとあまり面白くないのですが、参考までに1つだけ、「ビスケット」という話のあらすじを紹介しましょう。

パットとマットはビスケットを作ることにしました。しかし、小麦粉を入れすぎたので水を入れる、水を入れすぎたので粉をいれる、と繰り返していって、器の大きさが足りなくなりました。そこで今度はセメントを混ぜる容器を持ってきて、そこに粉をいれました。やっとちょうど良くなったので、今度は生地をこねます。それをコンクリートミキサー車の小型版みたいのでこねるのです。なんでそんなものが普通の家庭にあるのかよくわからないのですが、パットとマットの家には工具類はとにかくなんでもあります。ドリルもあればのこぎりもあり、ダイナマイト(これは工具じゃない?)もあります。チェコは日曜大工が盛んなのだろうか。それでとにかく大量のクッキーを焼きます。ところが、できあがったクッキーは固くて食べれません。そこでどうするかというとですね、雨でどろどろになった道に、そのクッキーをタイル代わりに敷き詰めます。これで気持ちよく通れるね、万事OK!って感じで二人はかわいくガッツポーズ。そして幕。

それって万事OKなの?君たちクッキー食べたかったんじゃないの?と思わずツッコミをいれたくなりました。でもねえ、これがいいんですよ。とにかくこの2人は振り返らない。常に前向き、反省のかけらもナシ。間違っても、クッキーを作りなおそうとか、小分けにしてこねようとか思いません。騒ぎを大きくする方向にしか行動しません。たいてい、当初の目的とは全然違ったところに行きつくのだけれど、万事OKになってしまうのです。その前向きさ(アナ−キーともいう)が爽快なのです。
しかもめっちゃかわいいんですよ。人形の表情自体は変わりません。でも動きとか、角度によって表現が豊かになってます。この二人はよくガッツポーズをするのですが、それがまたかわいいです。でもこれをコマ撮りするのって大変だろうなと思います。8分作るだけでもすごく時間かかりそう。

このシリーズ、ぜひとも日本で放送して欲しいんですけどね。教育テレビかBSで。NHKの人、このページ見てらしたら考えてみてください(見てるわけない)。いいと思うんですけどね、8分程度の作品で、週に1回1本で13回シリーズ。3ヶ月は持ちますよ。ニャッキとかの枠に入れてみてくれないかな。失敗を恐れない楽観的な子どもが育つこと請け合いだと思います。っていうかそうでもしないとなかなか観れない。レンタルビデオは見たことないです。多分ビデオ化されていないのでしょう。そんなもの紹介してどうするよ…。
でも最近東京近辺なら、年に1回くらいはチェコアニメ映画祭とかやりますね。わたしもそれでPat&Matシリーズを見ました。チェコは人形劇の盛んなお国柄で、そのせいか人形アニメの作家が多いです。イジィ・トルンカ、イジィ・バルタ、ヤン・シュワンクマイエルなどなど。バルタはシュワンクマイエルは、いわゆる人形アニメという感じではない作品も多いです。イジィ・バルタは結構面白いですね。「手袋の失われた世界」は、手袋を擬人化した作品で面白い。色々な映画のパロディも入ってます。シュワンクマイエルは気持ち悪い。「悦楽共犯者」を観ましたけど、変態でした。これは時々普通のレンタルビデオ屋にもあります。「対話の可能性」は気持ち悪いなりに面白いです。わかりやすい。バルタやシュワンクマイエルは、ちょっとマニアなレンタルビデオ屋に行けばあるので、機会があったら観てみると面白いかも。見終わってすっきりした気分にはならないことが多いですけどね。


いざないindexへ
topへ