津山が誇る鉄道文化遺産 〜旧津山機関区 扇形機関庫〜


2005/05/16開設 2011/11/03改訂
津山の扇形機関庫全景
旧 津山機関区(現 津山運転区)の扇形機関庫全景

 扇形機関庫(ラウンドハウス)とは、機関車などを収容する車庫のうち、 車両の方向転換を行う転車台(ターンテーブル)を中心として円形に造られた機関車庫のことで、 真上から見ると、ターンテーブルを要とした扇の形に広がっていることから、 扇形機関庫(扇形庫または扇形車庫)と呼ばれています。
 明治時代の機関庫は、矩形庫と呼ばれる、線路と平行状態に造られた長方形のものが中心で、 木造やレンガ造のものがほとんどでしたが、大正時代以降、特に昭和時代になると、 鉄道が全国各地に敷設されると同時に建設技術が進歩するにつれて、 鉄筋コンクリート造や鉄骨造で、なおかつ限られた面積で効率よく多くの車両が収容できるように、 転車台と扇形機関庫が各地の機関区などに建造されるようになりました。
 機関車などを扇形庫に収容するには、その車両を転車台に載せ、 目的の収容庫に入線できるよう方向転換を行います。
 戦前・戦後を通じて、蒸気機関車全盛時代には、これらは各地で見られたものですが、 電気やディーゼルの機関車、電車や気動車が蒸気機関車に取って代わり、 また蒸気機関車のように運転台が片方向だけでなく、両方向に運転台が付いている車両が増えてくるにつれ、 機関車の方向転換や扇形庫への収容が不要になり、そのため、 これらは次第に各地から姿を消していきました。
 現在では、転車台については蒸気機関車時代からあるもの、及び新規に設置されたものを含めて、 まだ全国各地にありますが(といっても、昔比べれば遙かに数は少ないです。)、扇形庫については 各地で解体が進み、全国でも残り僅かとなっています。

 そのような中で、津山駅には今となっては貴重となった扇形機関庫・転車台ともに現役施設として残っており、 岡山県教育委員会が選定した「岡山県の近代化遺産」、 社団法人 土木学会が選定した「日本の近代土木遺産」、 経済産業省が選定した「近代化産業遺産」、 及びJR西日本が選定した「登録鉄道文化財」にも選ばれています。
 また津山と鳥取を結ぶJR因美線の美作河井駅には、 明治期に外国から輸入され、国内に現存する転車台の中でも最古級の可能性がある転車台が残っており、 津山の扇形機関車庫と同じく経済産業省が選定した「近代化産業遺産」、 及びJR西日本が選定した「登録鉄道文化財」にも選定されています。
 このように、津山市内に現存する扇形庫・転車台は全国的にも貴重な存在であり、より多くの方々に知って頂くため、 当サイト(『急行「砂丘」記念館』)内に、このコンテンツに加えました。
 以下にその施設概要をご紹介します。

 扇形機関庫と転車台のある駅 JR津山駅 2010/04/29改訂
 旧津山機関区(現津山運転区) の操車場について 2008/07/07改訂
 旧津山機関区 扇形機関庫の概要 2009/06/13改訂
 津山に現存する二つの転車台 2009/03/09改訂
 全国に現存する扇形機関庫 全13か所 2011/11/03改訂
 旧津山機関区 扇形機関庫 保存活用に向けて 2009/06/13改訂

なお、津山の扇形庫に関するコンテンツを作成するにあたっては、以下の文献・資料のほか、 この地方の鉄道に関する資料等を参考にしています。

『写真集 岡山の鉄道』 山陽新聞社 昭和63年
『目で見る 美作の100年』 郷土出版社発行 平成12年
『ふるさとの想い出写真集 明治・大正・昭和 津山』 竹久順一編著 昭和54年
『津山市史 第七巻 現代U』 津山市史編さん委員会編 昭和60年
『駅のはなし −明治から平成まで−』交建設計・駅研グループ著 平成8年
『岡山県の近代化遺産』 岡山県文化財保護協会発行 平成17年
『建築構造學』 堀紫朗 昭和39年(第16版)

扇形庫の前にて
扇形庫の前にて('88年5月 津山運転区見学時に撮影)

お知らせ (2011/11/29)*NEW
平成23年 津山の扇形機関庫・「懐かしの鉄道展示室」一般公開の終了について
平成19年から行われ好評の津山の扇形機関庫・「懐かしの鉄道展示室」一般公開につきまして、 平成23年も3月26日(土)〜11月27日(日)までの、 毎月第2・第4の土曜日・日曜日を中心に計46日間行われ、無事に終了致しました。

この間、多くの皆さまにお越し頂き、ありがとうございました。

平成24年の一般公開等につきましては、現在のところ未定です。

※ 扇形機関庫・「懐かしの鉄道展示室」は、一般公開時を除いて原則非公開の施設です。
   許可無く敷地内に立ち入ることは出来ません。
津山の扇形機関庫のレイアウト(ジオラマ)の展示について
平成21年11月にリニューアルオープンした津山駅構内の津山駅観光案内所に、 扇形機関庫のレイアウト(ジオラマ)が設置されました。
このレイアウトはNゲージの規格の鉄道模型で、縦90cm・横1m20cmのサイズ。
津山周辺の列車がSLから気動車に変わっていった昭和40年代半ばの風景を再現したもので、 転車台も回転するなど、精巧に作られています。
是非ご覧下さい!

※設置場所:津山駅構内 津山駅観光案内所内
      (観光案内所営業時間内に、無料でご覧頂けます)

扇形機関庫のレイアウト

「トレたび」で津山の扇形機関庫が紹介されています
近年では鉄道の人気が上昇し、鉄道への関心が広がりを見せていますが、 鉄道の魅力をより広く伝えるため、JR6社が共同で情報発信を始めました。
その一つとして、JRグループが企画協力し、交通新聞社が制作運営するホームページ 「トレたび」が立ち上がり、10月14日より公開されています。
この「トレたび」では、各地のイベントや鉄道車両、鉄道遺産についての情報や鉄道のミュージアムガイドなど、 鉄道についての知識、鉄道旅行を楽しむための情報が掲載されています。
この中で、津山の扇形機関庫が鉄道遺産として紹介されています。

「トレたび〜Train Journey」 http://www.toretabi.jp/

DE50−1のチョロQ発売中!
津山の扇形機関庫に保存展示されているディーゼル機関車「DE50−1」のチョロQが、 津山地区限定で発売されています。

 ○販売価格
     950円(税込)

 ○販売場所
     ・津山観光センター(津山市山下)
     ・JR津山駅構内 「デイリーイン」

津山へお越しの際は是非どうぞ!
DE50−1のチョロQ

■当サイト内の文章・画像の無断転載の禁止について(注意)■ (2011/03/04掲載)

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■注意!■
津山の扇形機関庫・転車台は操車場の中(JRの敷地内)にあり、 津山駅・津山運転区では、これらの施設を一般公開時を除いては原則非公開としています。
最近、津山駅・津山運転区に無断で場内(敷地内)に立ち入って写真撮影等を行う人がいますが、 無断で立ち入るなどの行為は絶対に行わないで下さい。
(当サイト中の画像は、特に表記のないものについては、敷地外から、 または許可を得て撮影しています。)
無断で立ち入ると場内作業の支障となる場合があります。
また最近、機関庫背面(裏手)側では、 無断侵入者によるものと思われる窓等の損壊も増加しています。
こうした無断侵入や設備の損壊は、JRの方のご迷惑となると同時に、 今後の扇形機関庫のあり方にも悪影響を及ぼす場合があります。
JR敷地内に立ち入らなくても、扇形機関庫や転車台は、 周囲の道路からでも十分見ることが出来ます。
また操車場は、大隅公園(操車場南側の公園)から見ることも出来ます。
道路や大隅公園から見る場合、周辺は住宅地で駐車場もありませんので、 住民の方やJRの方のご迷惑にならないよう、節度を守って見るようにしましょう。


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