2002.04.27更新
財政健全化計画(名目経済成長率2.0%が前提)…2001年策定のもの 目標…平成16年度に収支均衡 実態 公債費 普通建設事業 県債残高 <一口コメント>2001.03.15 <一口コメント>2002.04.27 <豆知識>2002.04.27 <豆知識>2002.04.27
・ 経常収支比率を90%以下へ
・ 起債制限比率を15%台に抑制
・ 県債残高2兆円程度を上限
(県単独事業)
健全化というと債務残高が減るのかと勘違いしそうであるが、むしろ増えます。
また、借金返済のための支出である「公債費」は何と予算の18.4%をしめることになります。
このため、県単独で行われる身近な公共事業は空港着工前よりも少ない額に激減することとなります。
2002年、ついに「平成16年度に収支均衡」という主目標が放棄され、3指標だけが目標となりました。
様々な財政指標の中からなぜこれら指標だけが目標となったのか不明ですが、公債すなわち借金が注目されている中、短期的な起債制限比率という指標を用い、「将来の財政運営における地方債依存度を的確に予測するには公債費比率と地方債現在高倍率を組み合わせて使うことが有効」とされる地方債現在高倍率あるいは措置を考慮した純債倍率を指標としないのはなぜでしょう。一般会計の県債残高2兆円程度の上限目標がそれに代わるとでも言うことなのでしょうか。
「経常収支比率」とは、財政構造の弾力性(臨時の財政需要に対する余裕)を判断するため、地方税、地方交付税等の経常一般財源収入に対し、人件費、扶助費、公債費等の義務的性格の経常経費がどの程度占めるかを見る指標です。(したがって公債費が減れば下がります)
「経常収支比率は、従来から経験的には都市にあっては75%、町村にあっては70%程度が妥当と考えられ、これが各々5%を超えると、その地方公共団体は弾力性を失いつつあると考えられる」(「地方財政小事典」ぎょうせい)
「起債制限比率」とは、地方債の許可制限に係る指標とするため、標準の財政規模に対して当該年度どの程度の元金償還額を要するかを過去3年間平均したものです。(従って将来のことを表す指標ではありません。)
財政規模推移(千億円未満四捨五入) 項目/年度 歳出予算 税収 県債残高(企業会計分を除く) <一口コメント>2000.12.23 *これまでとの比較のため、経理の制度改正を考慮した実質ベース(従来経理換算値)とした <一口コメント>2002.04.27 <豆知識>2002.04.27
平成12年度一般会計に占める県債(借金)の割合は歳入予算の12.7%を占める1731億円、一方の公債費(借金返済のための経費)は歳出予算の12.6%を占める1715億円と、ほぼ同額になっている。
しかし、公債費には利子の支払い分や、16億円超もの静岡銀行等に支払われる手数料等が含まれており、このため、県債残高は減ることはない。
平成14年度から、中小企業向制度融資及び県債の借換えに関する経理の制度改正を行い、県債の借換えに関する会計を一般会計から分離し、別会計(特別会計)とした。
これは、借換のための県債(借金)や財産収入などが、13年度までは一旦一般会計に入って出て行った(県債収入と公債費に計上されていた)ものが、14年度からは特別会計に直接入って出て行くことを意味する。これにより、一般会計の県債発行額及び公債費ともに減少することになる。すなわち見かけ上(一般会計上)は、これまで批判の対象となっていた歳入に占める借金の割合も、歳出に占める借金返済の割合も伴に減少するのである。
実際、経理の制度改正を行なわなければ、歳入に占める県債の構成比(額)は平成13年度12.0%(1,591億円)→平成14年度12.8%(1,637億円)なのに、新しい一般会計上では、平成14年度11.0%(1,309億円)となり、歳出に占める公債費の構成比(額)も平成13年度13.6%(1,803億円)→平成14年度17.0%(2,180億円)なのに、平成14年度14.2%(1,690億円)となって、いかにも一般会計で健全化が進んでいるかのように見えてしまいます。
ちなみに、前段の財政健全化計画では平成14年度の公債費の構成比は15.5%の見込でした。
「平成○○年度は一般会計の実質収支は○○億円の黒字となりました」などと標記される「黒字」の意味ですが、一般感覚とは異なるので注意が必要です。
例えば、年収300万円の家計で借金を50万円したとします。(負債は50万ありますが、)その年だけ見れば合計350万円の収入です。
そこでその年、年間330万円の支出を行ったとすれば差引20万円が手元に余ります。
実はこれを20万円の黒字というのです。すなわち、年間の会計で黒字になっても、借金残高(後年の負担)は増えるわけです。
(平成14年度予算では県債の償還(返済)1257億円に対して、新たな県債(借金)は1637億円の見込みです。それでも予算が余れば黒字となるのです。)
単年度収支だけ見て一喜一憂してはいけませんね。
主な大規模事業等の見込総事業費及び単年度維持・管理・運営経費(当初予算ベース比較) 静岡空港 − − − 第二東名関連道路事業 − − − 小笠山総合運動公園 − 参考:草薙総合運動場、遠州灘海浜公園、愛鷹広域公園を併せた維持管理費→ グランシップ(会議・式典・イベント会場) 県立がんセンター − − − 静岡文化芸術大学 浜名湖ガーデンパーク整備事業 − − − 国際園芸博(協会への補助) − − − 吉田公園(しずおか緑・花・祭会場) − 富士山こどもの国 舞台芸術振興事業(SPAC、舞台芸術公園関係) − − TSL「希望」 − − NEWわかふじ国体 − − − 県立総合武道館(藤枝) − − 静岡県富士水泳場 − − 参考:国体会場市町村施設整備事業費助成(補助金)→ ワールドカップサッカー − − − 東海道400年際 − − − イベント関係 浜名湖ガーデンパーク整備事業費 浜名湖ガーデンパークの整備に要する経費 医療関係 救急医療対策推進費 休日夜間等の医療及び重篤患者に対する適切な医療の確保に必要な救急医療体制の整備に要する経費 へき地医療対策推進費 へき地における医療を確保するための市町村等への支援やへき地に勤務する医師の養成に要する経費 福祉関係 在宅福祉サービス推進費 在宅の要介護高齢者に対する福祉サービス提供と福祉対策を推進するために要する経費 老人福祉施設整備事業費助成 特別擁護老人ホーム、ケアハウス、デイサービスセンター、在宅介護支援センターの創設等に対して助成する経費 子育て関係 多様な保育推進事業費助成 多様な保育(乳幼児保育、延長保育、休日保育、夜間保育等)を実施する保育施設に対して県単独で助成する経費 障害者関係 障害者自立支援総合助成 在宅障害者の自立を支援する施設(小規模授産所、生活寮、生活訓練ホーム、共同作業所、共同住宅等)の運営及び施設整備に対して助成する経費 <一口コメント>2000.12.23 <一口コメント>2001.03.15 <一口コメント>2002.04.27
(黄色はイベント関連)
(百億円未満四捨五入)
(平成12年度県負担分)
(平成13年度県負担分)
(平成14年度県負担分)
空港本体部は内560億円
(ワールドカップ会場)
(備品整備費含む)
(備品整備費含む)
(備品整備費含む)
(ソフト事業のみ)
(国体会場)
(国体会場)
(静岡県立水泳場(静岡市)含む)
(小笠山運動公園整備除く)
<参考>比較参考事業費
・給排水、電気設備工事
・植栽工事
・建築工事
・園芸博関連欧州派遣
(ドクターヘリ運航事業費助成1億7千600万円含む)
(へき地医施設設備整備促進費助成1億5千万円含む)
(在宅介護支援センター事業費助成6億1千万円含む)
一例としてグランシップをみれば、実は単年度管理運営経費16億余は表(おもて)の経費に過ぎない。
なぜなら、県主催・県の補助団体が主催するなどのイベント(講演会・会議なども含めて)がグランシップで開催され使用料としてグランシップの収入となれば、直接の(表の)経費は少なくて済むからである。(県が16億円分の利用をすればグランシップは黒字になることになる理であるが、当然のことながら県の支出は減るわけではない。)
事実、グランシップの予定表を見ると県関係の利用がかなり多い。
グランシップを評価するには、税金での利用を考慮した(差し引いた)費用対効果を考えるべきである。
(ちなみに、グランシップの11年度使用料収入は1億5千万円でしかない。)
毎年の舞台芸術振興も億単位ですが、財団法人静岡県舞台芸術センター(SPAC)設立(平成7年)に当たっての県の出資金は何と17億円です。
移動知事室(1/24)での知事談話の中に、需要がありながら特別養護老人ホーム等の建設が進まない理由として「補助金には限度がありますので、なかなか供給が追いつきません。」とありました。ガーデンパークにこれだけつぎ込み、後の維持管理を考えると、需要のある福祉施設のほうが一過性の波及効果と異なり経済・雇用の両面で継続的波及効果が期待できるのではないのでしょうか。
予算に占める予算分析項目のベスト3予算比推移(うち項目はその項目の中で最大のものの予算比) 分析/年度 平成14年度 平成14年度 1 投資的経費(いわゆる公共事業費) うち、災害除く普通分 2 人件費(教育、警察等職員含む) うち、教育職員分 3 奨励助成費(いわゆる補助金) うち、県費奨励分 <一口コメント>2000.12.23 <一口コメント>2001.3.15 <一口コメント>2002.04.27
(新経理方式)
(旧経理方式に換算)
財政難を理由に弱小な団体などへの補助金がカットされているかと思えば、奨励助成費は、率、額ともに増加しています。
これは、大型イベントへの補助や大型箱物施設の運営助成が増加しているためです。
また、人件費の抑制のため削減が進んでいる一般職員の人件費の構成比は4.6%であり、そのうちの数パーセントの削減効果は行政の宣伝ほど大きなものではありません。(もちろんやらないよりはマシともいえますが、本質的な大型公共事業の問題から注意をそらす意図があれば問題です。)
去る2月27日グランシップで開かれた3選をめざす「石川嘉延知事を励ます会」の発起人の井上光一氏は、県から毎年約4億円もの補助金を受けている静岡県中小企業団体中央会の会長であり、まさに利害関係者です。政治家だから許されるのかもしれませんが、これが職員なら4月から施行の職員倫理条例にかかる問題でしょう。
13年度のラスパイレス指数1位となりました。総務省HP(http://www.soumu.go.jp/iken/kyuyo.html)