2007.2.17UP 2007.2.17
更新
放送:NHK静岡放送局
放送日時:2007年2月16日(金) 午後7時30分〜8時43分 再放送同年2月17日(土) 午前10時05分〜11時18分
後年の検証のため、空港建設の責任者である知事の発言を中心に以下のとおり記録する。
1 出演者
静岡県知事 石川嘉延 静岡空港建設の陣頭指揮者 静岡経済同友会次期代表幹事 神野一成 静岡空港の活性化策についての研究会を発足させる予定 静岡文化芸術大学教授 坂本光司 静岡空港を生かした地域振興策を研究している 慶応大学教授 中条潮 スカイマークの設立にも参加、航空問題の専門家。公共経済学が専門
2 NHK電話アンケート(2月実施)結果
静岡空港ができた場合あなたはどの程度利用すると思いますか? よく利用する 0.6% まあ利用する 19.8% あまり利用しない 38.8% 利用しない 39.1% その他 無回答 利用しない理由は? @列車や自動車で十分 43.8% A空港まで遠い 23.2% 利用する目的は? @観光・レジャー 72.9% Aビジネス 7.1% B帰省 5.7% 空港は必要だと思いますか? 是非必要 5.8% あった方がよい 29.2% あまり必要ない 28.6% 必要ない 34.4% その他 わからない 必要がないと思う理由? @採算性が疑わしい 38.9% A税金の無駄使い 20.4% B環境破壊になる 13.0% 必要だと思う理由? @国内交流のため 24.2% A観光振興のため 22.5% B国際交流のため 15.8% C産業振興のため 11.7% D災害拠点 10.8%
3 討論の概要
発言者 発言要約 当HP管理人コメント 石川知事 ・これまでマスメディアの行ってきたアンケート調査と大体似たような傾向 一般県民の意見と県民だよりのサポーターの意見の違いが分っていない。側近の言葉だけで上機嫌の裸の王様そのものだ。 中条教授 ・必要かどうかはどれだけ自分が負担をするかということと比較して考えるべき。 ・500億は静岡県民以外が負担している。羽田から飛ぶたびに静岡県に補助金を出しているようなもの。赤字は地元で負担する覚悟が必要。 ・本来ですと石川知事さんに赤字になったら責任とってくださいよと言えばいいのかもしれないが、多分その結果が出るころには知事さんは替わっておられる。誰が責任負担をするかといえば県民が負担をすることになる。その覚悟を今決めた上で県民の皆さんは決断すべき。 空港特会が羽田などの黒字空港から地方空港の建設維持管理に流れていることを踏まえた発言。地方空港への利益移転によって羽田・成田などの主要空港の着陸料がなかなか下げられない要因となっている。 石川知事 ・建設費は利用者で負担するような構造になっていないので採算性を考える必要はない。採算の対象となるのは空港の維持管理の経費のみ。着陸料などで維持管理費が賄えるかが議論の対象。需要予測どおりなら採算は取れることになっている。 生活に密着した道路のような離島の空港なら建設費や採算性への考慮は低くても分るが、わずかな時間短縮のための空港は高速道路と同じで受益者が負担すべきであろう。中部国際や神戸空港は建設費の償還も考えておりなぜ静岡空港では考える必要が無いのか理由が不明である。建設費はj公債で賄われており建設後の金利負担もばかにならない。 中条教授 ・建設費の部分は考えなくても良いとおっしゃっていたが、これを考えないで来たからこそ、いままでに無駄な公共事業がたくさん作られてきた。採算が可能でないプロジェクトというのは社会的価値もそれに応じて小さい。離島とか気の毒なところなら(県外の人も)負担してもいいと思うが静岡県になぜ500億と思う。 石川知事 ・潜在需要としては十分あると思う。今はもう需要の予測がどうこうということよりも、どう実現するか、航空会社がどこにどうゆう路線を引いてくれるかに全力をあげている。その交渉のかぎりでは大変手ごたえを感じている。特に外国の航空会社は積極的。 JALとの覚書では路線の設定と引き換えに「JALの収支均衡」を約束している。リスクは県が負いますから来てくださいと言えば邪険にしないのは当たり前。路線を引く条件とその結果、県が損失補てん的な財政出動を行うのか注視していく必要がある。 国際線については、税関、検疫、入管などの国家公務員の配置が必要となるが、国家公務員純減の中、福島空港のように離発着時間に合わせての出張対応となると思われる。福島空港のように補助金3000万円で韓国の航空会社を週数便就航させるのが関の山だろう。しかも韓国客優先で午前に日本着、午後に韓国着となるだろう。 中条教授 需要予測というのは50万から150万なら当たっているというレベルのものであって絶対に頼り切ってはいけない。 神野氏 福岡を例に上げれば、新幹線との差は1時間半程度。福岡へ行く新幹線は何本も在るが、静岡空港からは何本飛ぶのか。消費者の利便性という点で非常に厳しい。 石川知事 ・日本航空との話し合いで有望とされているのは新千歳と福岡。 中条教授 アジア路線について 神野氏 箱を先に作ってしまった。本来ならソフトを充実すべきだった。県の場合はビジネスのPlan-Do-Seeのサイクルができていない。県は上屋を建てれば後は何とかなるというようなお考えを持っているのではないか。 県は「ビジネスのPlan-Do-Seeのサイクルができていない」というのは全くそのとおり。知事御自慢の新公共経営の虚偽の象徴が空港事業にある。 坂本教授 物流は高い評価をすべきではないか。静岡県は全国有数のものづくり県。輸出型の産業が多い。 2500メートルの滑走路では貨物専用のジャンボジェットを満杯にしたら離陸できない。それゆえ岡山は3000メートルに延長したが思うように貨物量が集まらず物流基地となっていない。 中条教授 物流基地として開発しようというのは地方空港が上手くいかないときに考える常套手段の一つになっているが、大体どこも上手くいってない。 石川知事 グランシップは建設当初こそ、大変採算性が神経質に議論されたが、今日ではほとんど話題にもならない。 利用率が高いといってもグランシップの利用のほとんどが行政関係による利用。 5億円あったら他にできること、やるべきことがあるはずだ。 中条教授 その負担をするのは県民の皆さん。悪くするとさらには国が負担することになる。その時に知事さんが毎年5億円程度だから大した額でないでしょうというのは静岡県の人は納得できないと思う。(運営を)民間がリスクを負ってやるのは理解できるが、県がそのようなリスクを負うべきではない 石川知事 ある程度リスクを負ってもやる県がやる(負担する)べきだ。私はリスクは高くないと思っている。これは受け止め方の違いだ。 神野氏 (運営は)県がやるべき仕事ではなく民間の空港の会社が自分がリスクを負ってやったほうがいい。 中条教授 ターミナルビルを民間でやるというのはどこの空港でもやっていること。空港全体を民間でやるべき。そういう形でお客さんを集めてほしい。 集客を含め民間が責任を持つべきと言っているのだが、物的管理に矮小化していて、すれ違いが見られた。 石川知事 滑走路を含め民間でやる方向になっている。 石川知事 旅客需要の中ではビジネスの需要が安定的な旅客需要とされている。この面でどうかということもあるが、観光も需要に期待できる分野。5年位前までは伊豆半島の旅館ホテルの方々は無関心かあんなものを作るくらいなら観光振興という意見だったが、今や早く作ってくれと期待が高まっている。 航空収入の安定はビジネス需要がカギとなる。価格に敏感な観光需要だけでは路線維持は(航空会社への補填が無ければ)困難。 伊豆半島も静岡空港などに頼っているかぎり再生はない。 坂本教授 農業については静岡県はのんびりタイプの人が多くもっと新しい品種などに取り組む努力をしないとチャンスが在っても生かせない。 石川知事 空港の近くに何がくるかは説明がしにくいが、空港の利便性はあらゆる分野にとってメリットがあるので、何が来るかは明示できないが何かが来ることは確実。それぞれいろんな分野でそれを探ってがんばっていただく以外に無い。 防災船「希望」のように赤字垂れ流しで廃船になっても輪q図かな効果を強調し成功と言うのだから空港も同じようjな詭弁を使って成功と言うのだろう。
・どういう時間帯にどういう人が答えたかにもよる
・日ごろマスメディアにはマイナスイメージしか出てこない中で突然アンケート調査があるとこういう結果になるのは容易に想像できる
・県民だよりに寄せられたここ1年の意見の3分の2近い前向きなき期待とか意義付けの応答が出ている。関心を持って考えてくれている人は増えているし、そういう方々はどんどん理解し賛成してくれている。
・県は那覇と鹿児島もいけるんじゃないかといっているが、日本航空はそこの路線は日本航空ではなくリージョナル航空で対応してくれないかとの意向。
・アシアナもバンコクエララインズも大変したたかで、来てくださいで関心を示すが、最終的には補助金は幾らといったビジネスライクになる可能性が高い。
・バンコクは737くらいの機材では難しい。もっと小さな機材で地道に集客すべき。静岡−バンコクは直通では難しい。松山経由など考えるべき。
・こういうこと(ポートセールス)は、ビジネスマン(民間)がやるべきことで県がやるべきことではない。本来県がやるべきことはそんなことなのか、知事さんの役割はそんなところにあるのか、他にすべきことがあるのではないか。
その理由は、物流基地として機能するためには、貨物を運んでペイするだけの貨物がなければならない。
成田とか中部とか関空などのように貨物専用のジャンボジェットが満杯になるようなところでないと物流基地としてはやっていけない。737クラスでは満杯でもペイしない。
静岡は737のお腹にあたる貨物室を満たすだけの新しい航空に適した商品を開発していくことをなど考えるべき。
なぜかというと、非常に利用率も高いし、グランシップがあるおかげで静岡でこれまで開かれていなかったような大規模な学会とか団体の全国大会とかが開かれるようになった。政令市になった静岡市の一つの大きな機能として皆さんやっと認知してくれるようになった。
グランシップは8億円くらいの持ち出し(県の予算で埋めている)となっている。
空港は着陸料が丸々入ってこないとしても、今の想定では5億円強で、グランシップの赤字に比べはるかに少ない。
静岡県はこれまでやってきた大きな行事の全てが成功した。空港もそうなると期待している。