水産動物学

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水産動物学 zoology for fischeries

 水棲動物の中で水産に関係した動物の形態、発生、生態、分類を扱う。

分類の単位

 種:分類段階の基準的単位
 @形態種
   形態学的には同じ特徴をもつ。同種。
 Aシブリング種
   形態学的には区別できない。交雑不可能であれば、別種。
 B生物学種
   形態および生活現象がよく類似し、自然状態で交雑可能な個体群。

  種    :species
  亜属  :subgenus
  属    :genus
  亜族  :subtribe
  族    :tribe
  亜科  :subfamily
  科    :family
  上科  :superfamily
  下目  :infraorder
  亜目  :suborder
  目    :order
  上目  :superorder
  区    :cohort
  下綱  :infraclass
  亜綱  :subclass
  綱    :class
  上綱  :class
  亜門  :subphylum
  門    :phylum
  界    :kingdom

1. 海綿動物門

  種類は多いが、有用種は少ない。
  生体は着生、幼生は浮遊または遊泳。

  形態
   原型
    単体(=個体)  : 放射相称
    群体を形成する: 多様

   体側の小孔から入水
   上端の大孔から排水

   体は二層から成る。
    外層:皮層
        ・扁平細胞:上皮
        ・小孔細胞:入水孔
        ・造骨細胞:骨片を分泌
        ・原生細胞:捕食(細胞内消化)、生殖(卵)
        ・中膠:寒天質
        ・繊維質海綿質
    内層:胃層
        ・襟細胞:水流を作る、捕食、精子を作る。

   溝条系:水の出入りする溝
    @アスコン型
      小孔→海綿腔→大孔
      襟細胞は中央の腔所にある。
      単体の小型の海綿
      水に接する面が少ないために効率が悪い。
    Aサイコン型
      体壁にひだがあり、胃壁にもひだが存在する。
      鞭毛室のみに襟細胞がある。
    Bロイコン型
      鞭毛室と海綿腔を連絡する流出溝を形成する。

   骨格
    炭酸石灰質骨片:石灰海綿
    硅質骨片(ガラス質骨片)

  発生
   生殖法
    @無性生殖
      外部出芽法:群体を形成する。
      内部出芽法:環境変化(悪化)に対応。
    A有性生殖
      原生細胞:卵子
      襟細胞 :精子(外孔から体外へ)

  生態
   全て水棲。
   付着型または根状部で差泥中に樹立する

  分類
   溝状の型、骨片、性質、形態、配列状態により分類。

   @)石灰海綿綱
      炭酸カルシウムのみの骨片
      等腔目:アスコン型・・・アミカイメン
      異腔目:アスコン型、ロイコン型・・・ケツボカイメン

   A)六放海綿綱
      硅質の骨片
      大部分はサイコン型
      両盤目・・・ホッキガイ
      六放星目・・・カイロラドウケツ

   B)普通海綿綱
      硅質骨片(またはないものもある。)
      海綿質はよく発達。
      四放海綿目・・・チョウズバテカイメン
      硬海綿目・・・トウナスカイメン
      磯海綿目・・・イソカイメン
      多骨海綿目・・・コエダカイメン
      単骨海綿目・・・ヤワクダカイメン
      角質海綿目・・・モクヨクカイメン

2. 腔腸動物門

  クラゲ(浮遊)、イソギンチャク(着生)、サンゴ(着生)が属する。
  海綿とは異なり、口、腸、神経、筋肉が存在する。
  しかし、肛門、脳は持たない。

  形態
   体は放射相称、左右対称
   着生型:管状、円筒状、杯状
   浮遊型:倒鉢状、倒皿状、鐘状








このページは北海道大学水産学部時代の水産動物学のノートをもとに作成しています。無断使用・転用はおやめください。


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