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さて、前回より本格的な靴づくりに入りました。靴は、数多くの部品の組合わせで出来ていますが、その中でも最も大きい部品である「製甲」から作業を進めていきます。製甲はいわば「靴の顔」で有り、靴を買うときに、一番先に目を惹かれる部分です。
また、このページは、長くなりますので、前回の「型入れ・裁断作業」引き続き「漉き・折り込み作業」→「縫製作業」と随時ページを(連続で)開いてゆきます。宜敷くお付き合いください。
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靴の甲部分は、履き物としての機能を損なわない条件の中で、様々なデザインがあり、そのデザインの見栄えを良くするために、加工をしなければならない。
革はJIS規格の中ではあるが、薄いものから厚いものまで各種あり、デザインによっては一足の靴に何枚かの革を使う場合など、同じ厚さに揃えるために革を漉いたり、また、革の裁断面(切り口)を隠すために、素材の縁を斜めにそぎ(漉く)、折り返す(折り込み)等の作業をする。
また「漉き作業」には、「折り込み漉き」・「貼り込み漉き」・「縫い割り漉き」等がある。
革漉き加工とは、アッパーの特定の縁の部分を薄くそぐ(削る)作業のことで、その目的は
a) 仕上がったアッパー各部分の外観を良くする。 b)履き心地の悪さを防ぐ。
c) 革の硬さを小さくする。 d) 製靴工程をしやすくする。
である。
革材料の漉き加工は普通、革の肉面のみで行われ、銀面は完全な状態のままに保たれる。しかし、二枚の物を貼り合わせる場合は、接着剤がしみ込めるように、銀面を漉く場合もある。
a) さらに整った、幅の狭いエッジを作る。 b) 嵩を(かさ)を小さくする。
c) トップラインの厚みを平均化する。 d) 縫い合わされた部分の厚みを減らす。
これは下側に重ねられる材料に用いられる。足に当たる部分の嵩を減らすためである。
革が折り込まれたあと、結果的に漉かれる前の革の厚みと同じ厚さになるように漉く。折り込む材料の縁の幅は、折り込み幅の二倍の幅を漉く。
中底のボトム部分に入る部分の嵩を薄くするため、また、アッパーの釣り込み作業の時に襞を作りやすくするために、釣り込み代を漉く。
前回学習した型入れ裁断の知識を応用して、型紙を使い甲革と裏革を型入れ手裁断します。
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甲革を漉く場合の包丁の持ち方革を前方に漉く場合は、表包丁を左図上 のように持って、「包丁の刃」と「材料革」は 急角度に併せて、斜めに滑らせるように 前方に移動させると上手く漉ける。 手前に漉く場合は、裏包丁で左図下のよう に包丁を持ち、「包丁の刃」と「材料革」は 急角度に併せて、斜めに滑らせるように 手前に移動させると上手く漉ける。 |
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幅5mmで折り込む場合の折り込み漉き左図のように斜めに幅10mm・断面が0mm 中間が、革の厚みの2分の1になるように 漉く。 |
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飾り革は、爪革側(写真下側)部分を、 「折り込み漉き」 ・幅10mm、革の断面 (切り口) ・0mmで「斜め漉き」をする。 革漉き機を使用する場合は、「押さえ金と 定規」で調整をする。(以下同様の操作) |
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爪革は、腰革側(写真下側)部分を、 「折り込み漉き」(上記参照)で「斜め 漉き」をする。 飾り革側(写真上部) を、「貼り込み漉き」・幅8mm、革の 断面(切り口)・0mmで「斜め漉き」をする。 |
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腰革は、トップライン(履き口側)を、 「折り込み漉き」で斜め漉きをする。 爪革側(写真右側)は、「貼り込み漉き」 (上記参照)で斜め漉き。後部(写真 左側)は、「縫い割り漉き」・幅5mm、 革の断面(切り口)0.5mmで「斜め漉き」。 |
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舌革は、写真左右から下部にかけて 上部は厚く、下部は切り口0mmで、 幅を15mmほどで斜め漉きをする。 市革は、上部は「折り込み漉き」、 両サイドは、「縫い割り漉き」にする。 |
先裏の腰裏部分、腰裏の先裏部分、及び内外の合わせる部分、舌裏の細い部分を、全て貼り込み漉きをする。
飾り革・爪革・腰革の「折り込み漉き」をした部分に、2cm幅でゴムのりを塗布する(注・折り込み分は1cm幅で良いのだが、後で裏革を貼る部分1cm幅も同時に付ける)。
腰革の、貼り込み漉きの部分に2cm幅、縫い割り漉きをした部分に0.5cm幅でゴムのりを塗布する。
舌革は周りを1cm残して中心部分に、・市革は、裏面全体にゴムのりを塗布する。
先裏革は、先芯の挿入部分以外全面。腰裏革は、内外の貼り込み部分と、カウンターの挿入部分以外全面にゴムのりを塗布する。
舌裏革は、全面にゴムのりを塗布する。
コバ漉きされた幅の2分の1を折り返す
ことにより、革の断面を無くし、元の厚み
の状態に戻す。(下図参照)
コバ漉きの後に、接着剤を塗布し、包丁・目打ち・ハンマーを用意し、折り込み作業をする。
カーブの凸部分は、「目打ち」を使って襞を寄せながら、また、凹部分は、包丁で折り込み
幅の1/2(2.5mm)の奥行き、切り込み間隔は3mmに切り込みを入れて折り込む。
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左の図は下部(爪革側)の貼り込み 部分を5mm折り込んだもの。 |
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左の図は、下部(腰革側)の貼り込み 部分を5mm折り込んだもの。 |
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左の図は、上部(トップライン側)の 折り込み部分を5mm折り込んだもの。 |
以上の工程が済むと、いよいよ、「まとめ縫製作業」に入ります。
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