「人間万事塞翁が馬」(にんげんばんじさいおうがうま)
明けましておめでとうございます。本年が、世界中の人々にとって、しあわせな良き年でありますように、心からお祈り申しあげます。
ところで今年は「午年(うまどし)」です。馬にちなんだ諺は数多くありますが、
私は今年ほど、表題の諺があてはまる年はないような気がいたします。
実はこの諺については、二十四年前の正月の合同例会に来賓として出席された
元国際会長故村上薫氏が、挨拶の中で引用され、その話術のすばらしさに感動した記憶があります。
御存知の方も多いと思いますが、これは中国の古書「准南子」(えなんじ)に出てくる諺で、概要は次のとおりです。
「塞翁とは、砦の近くに住む老人のこと、ある日この老人の愛馬が敵陣に逃げてしまい、人々は口々にこの不幸を慰めた。数ヶ月してその逃げた馬は、立派な馬を引きつれて老人のもとに帰ってくる。人々は口々にこのしあわせを喜んだ。ところが、彼の一人息子が、この馬に乗って落馬し、重傷を負った。人々はふたたびこの不幸を嘆いたが、塞翁は、幸は不幸をもたらし、不幸は幸を連れてくるので、息子の骨折も、不幸とばかりはいえないと考えた。
やがて戦争が起り、近所の若者はみな召集され、全員が気の毒に戦死をしてしまったが、老人の息子だけは、足が不自由であったため、召集をまぬがれ、死なずにすんだ」
「人間は、何が幸せで何が不幸かはわからない。現在は表面には不幸と見えるけれども、それは次にくる幸福の前兆なのだ」………
長びく不況により多くの人々が今苦しんでいますが、この不況による苦しみも、いずれ必らず来る幸せの前兆なのだと考え、夢をもって、今年も共に、頑張っていきたいと念願する次第です。
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