私と居合道との出会いは、大学時代に遡る。中学・高校と剣道を続けてきた私は、大学入学後も引き続き剣の道を志そうと考えていた。そんな折、ふとした切っ掛けで居合道の先輩と知り合うこととなり、この道に進むこととなった。当時の私にとって居合道は未知の武道であり、僅かな不安もあったが、先輩方の稽古風景を見学したりお話しを伺うに従って、次第に強い興味・関心を抱くようになった。居合道とは「現代剣道の原形であり、実際に真剣を使用して日本古来の剣の奥義を究めるもの」であることを知り、入部を決意した。しかし、当時我が大学の居合道は創設1年目であり、稽古条件も整っておらず、多くの苦労を要した。当初は道場も持たず、キャンパス内の芝生の上で稽古を行っていたものである。だが、そのような条件下でも部員相互の結束は堅く、部昇格を目指し全員一丸となって稽古に取り組んだ。そして、その甲斐あってか2年後に晴れて体育会加盟の部へと昇格を果たしたのである。又この時期、対外的にも全日本及び関東学生居合道連盟に加盟を許され、各種大会へも出場出来ることとなった。私自身、部員として且つ又、連盟の幹事として、こうした部の草創期に携わることが出来たことを誇りに思っている。そして、今後益々我が校居合道部、並びに学生居合道連盟が発展・拡充してくれることを祈念して止まない。
 現在私は地元に帰り、仕事の傍ら今も居合道を続けている。学生時代に比べ、稽古日数や時間は減ったがその分逆に集中して稽古を行えるようになった。
共に同じ道場で稽古に励む人々は年齢も仕事も千差万別で、皆忙しい中時間をやり繰りして熱心に取り組んでいる。このような稽古仲間との触れ合いは、単に居合道の技術向上に留まらず、私自身の人格形成の上でも多大なる効果を与えてくれている。信頼する師と出会い、良き稽古仲間に恵まれたことは、私の人生にとって何物にも代え難い大きな財産である。こうした面からも、私は今まで居合道を続けて来て本当に良かったと思う。そして、今後もより崇高な理想の実現に向け、居合道の修行に励んで行きたいと考えている。


                                     〔文責:與島 宏〕




我、居合道との出会い