うつ病のくすり:概要

  

   

  ↓ 丸数字をクリックするとその段落に行きます。

@

 サインバルタ  デュロキセチン塩酸塩SNRI:2010年

A

 レメロンとは    ミルタザピン:NaSSA:2009年販売

B

ジェイゾロフト  セルトラリン:SSRI:2006年販売

C

 トレドミンとは

ミルナシプランを使いこなす

ー症例を中心に 

 ミルナシプラン:SNRI:2000年販売

 樋口久・吉田契造編 :星和書店 

2800円+税:2003

D

 パキシルとは   パロキセチンSSRI:2000年販売

E

 デプロメールとは  フルボキサミンSSRI:1999年販売

F

 デジレル  トラゾドン:その他の抗うつ剤:1991年販売

G

 ドグマチュール:ベタマック  スルピリド

 

@ サインバルタ®

概説

憂うつな気分をやわらげ、意欲を高めるお薬です。うつ病やうつ状態の治療に用います。

作用

【働き】
気分が晴れずに落ち込んだり、悲観的になったり、やる気がでない、集中できない、眠れない・・そんなこじれた心の症状を改善し、気持ちが前向きになるのを助けます。また、不安や緊張した気分をほぐして、気持ちを楽にします。うつ病のほか、いろいろな心の不具合に応用されます。

【薬理】
脳内の2つの神経伝達物ノルアドレナリンとセロトニンの再取り込みを阻害します。ノルアドレナリンの増加は「意欲」を高め、セロトニンの増加は不安感をやわらげ「気分」を楽にするといわれます。ノルアドレナリントランスポーターとセロトニントランスポーターにだけ結合し、その他の受容体にはほとんど作用しないので、抗うつ薬特有の副作用も少ないです。このような作用機序から、「セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬と呼ばれ、SNRIと略称されることも多いです。

特徴

  • 国内2番目のセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)。セロトニン系とノルアドレナリン系の神経にだけ選択的に働くのが特徴です。この特性により、従来の抗うつ薬に多い口の乾きや便秘などの副作用が軽減されます。

従来品と分けて、もっとも進化した第4世代の抗うつ薬ともいわれます。効果発現が比較的早く、抗うつ作用も強いほうです。ゆっくりと代謝・排泄されるので、1日1回の服用で済むのも利点です。今後、うつ病の主要薬として広く処方されることでしょう。

注意

肝臓や腎臓の悪い人、前立腺肥大症などで尿の出にくい人、緑内障、躁うつ病、てんかん、高血圧、心臓病のある人などは、病状の悪化に注意するなど慎重に用いるようにします。とくに躁うつ病においては、逆効果になることがありますので、一般的なうつ病との見極めが重要です。

若い人に用いる場合は、治療上の不利益についても考慮する必要があります。症状によっては処方を控えなければなりません。複数の抗うつ薬の臨床試験を分析したところ、24歳以下では かえって悪い衝動を引き起こすおそれがあるとの報告があるためです。適さないケース..重い肝臓病、重い腎臓病、コントロール不良の閉塞隅角緑内障のある人。

·         注意が必要なケース..尿の出にくい人(前立腺肥大症)、緑内障、高血圧、心臓病、てんかん、出血性疾患、肝臓病、腎臓病、躁うつ病、躁病の既往歴、脳の器質的障害、統合失調症の素因、衝動性が高い精神症状をともなう人、高齢、24歳以下、いのちを絶ちたいという思いのある人など。

·         【飲み合わせ・食べ合わせ】

  • パーキンソン病の治療に用いる塩酸セレギリン(エフピー)との併用は禁止されています。両方の作用がだぶり、「セロトニン症候群」という重い副作用を起こすおそれがあるためです。ほかにも飲み合わせに注意する薬がたくさんあります。服用中の薬を必ず医師に報告してください。

【使用にあたり】

  • 一般的には、11回朝食後に服用します。腸で溶けるように加工されているので、カプセルの内容物を砕いたり、すりつぶしたりしないで、そのまま多めの水で飲んでください。
  • 飲み始めや増量時に、かえって気分が不安定になるときは、医師と連絡をとってください。できましたら、ご家族など付き添いの方も、行動の変化や不穏な行為に注意するなど、服用後の様子を注意深く見守りましょう。因果関係ははっきりしませんが、敵意や攻撃性、衝動性にもとづく事故や犯罪事例も報告されているようです。

効能

うつ病・うつ状態

用法

【用法】
通常、成人は11回朝食後、デュロキセチンとして40mgを経口服用する。服用は120mgより開始し、1週間以上の間隔を空けて1日用量として20mgずつ増量する。なお、効果不十分な場合には、160mgまで増量することができる。

副作用

比較的安全性の高い抗うつ薬です。おもな副作用は、吐き気、眠気、口の渇き、頭痛、便秘などですが、従来の抗うつ薬に比べかなり軽減されています。

人によっては、尿の出が悪くなるかもしれません。とくに、高齢の人や前立腺肥大症のある人は要注意。そのほか、頻脈や血圧上昇も この薬にみられる特有な副作用です。脈拍が速くなったり、動悸を感じるときは早めに受診しましょう。

もし、普通でない不安感や焦燥感、イライラ落ち着かない、気持ちの高ぶり、悪い衝動にかられるなど、精神的な変調が気になるときは、医師と連絡をとり指示をあおいでください。このような気分障害は、とくに飲み始めや薬の量を増やしたときに現れやすいものです。

そのほか、発現頻度はきわめてまれですが、重い副作用として、セロトニン症候群や抗利尿ホルモン不適合分泌症候群、けいれん、肝機能障害などの報告があります。下記のような初期症状をふまえ、なにか普段と違う「おかしいな」と感じたら、すぐ医師に連絡してください。

【その他】

  • 口の渇き、吐き気、吐く、便秘、下痢
  • 眠気、不安感、頭痛、めまい、立ちくらみ、不眠
  • 目のまぶしさ・かすみ、発汗、味覚異常、ふるえ
  • 頻脈、動悸、血圧上昇
  • 尿が出にくい、性機能異常(勃起障害、射精障害)
  • 肝機能値の異常
  • 発疹、かゆみ

 

 

 

 

 

 

 

A  レメロンとは

(Wikipediaより)

ミルタザピン (Mirtazapine) とは、オランダオルガノン社(現シェリング・プラウ社)が

創製した四環系抗うつ薬[8]。ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬

 (NaSSA) というカテゴリに分類される。SSRISNRIとは異なる作用機序であり、

短時間で効果が発現し、効果は持続的である。2009年3月現在93カ国で承認され

日本においては20097月に製造販売が承認され、シェリング・プラウおよび

明治製菓によって販売されている。

適応症 うつ病およびうつ状態。

作用機序

ミルタザピンは、シナプス前α2-自己受容体とヘテロ受容体に対してアンタゴニスト

として作用し、ノルアドレナリンセロトニン5-HT)の神経伝達を増強する。また、

5-HT2受容体と5-HT3受容体を遮断する作用があるため、抗うつ作用に関連する

5-HT1A受容体のみを特異的に活性化することによって抗うつ効果を発揮する。

このため、ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬

(NaSSA:Noradrenergic and Specific Serotonergic Antidepressant)と呼ばれる。

ミルタザピンは、日本で初めてプラセボ対照比較試験においてプラセボに対する

優越性を検証した抗うつ薬である。

用法・用量

通常、初期用量は115mgとし、15 - 30mg11回就寝前に経口投与。年齢、

症状に応じ145mg以内で適宜増減が可能。増量は1週間以上の間隔をあけ1日用量

として15mgずつ行う。

主な副作用

5-HT2受容体と5-HT3受容体の遮断作用を持つため、SSRIと比較して嘔気・嘔吐、

性機能障害等の副作用が少ない。一方、H1受容体遮断作用が強いため鎮静系の

副作用が目立つ。傾眠:50.0%、口渇:20.6%、倦怠感:15.2%、便秘12.7%、

アラニン・アミノトランスフェラーゼ増加12.4

重大な副作用セロトニン症候群 無顆粒球症好中球減少症

禁忌ミルタザピンに対して過敏症の既往歴のある患者

MAO阻害剤を投与中あるいは投与中止後2週間以内の患者

併用禁

MAO阻害剤(セレギリン塩酸塩)(エフピー):脳内のノルアドレナリン、セロトニンの

神経伝達が高まる。

併用注意CYP3A4阻害剤(HIVプロテアーゼ阻害剤、アゾール系抗真菌薬

エリスロマイシン等):ミルタザピンの血漿中濃度が増大する可能性がある。

 CYP3A4誘導剤(カルバマゼピンフェニトインリファンピシン等):ミルタザピンの

血漿中濃度が減少する可能性がある。

シメチジン(タガメット):CYP1A2CYP2D6CYP3A4 等への阻害作用によりミルタザピンの

血漿中濃度が増大する可能性がある。

鎮静剤ベンゾジアゼピン系薬剤等):相加的な鎮静作用が考えられる。

飲酒:相加的・相乗的な鎮静作用が考えられる。

          レメロン(くすりの110番より)

概説

憂うつな気分をやわらげ、意欲を高めるお薬です。うつ病やうつ状態の治療に用います。

作用

【働き】気分が晴れずに落ち込んだり、悲観的になったり、やる気がでない、集中できない、眠れない・・そんなこじれた心の症状を改善し、気持ちが前向きになるのを助けます。また、不安や緊張した気分をほぐして、気持ちを楽にします。うつ病のほか、いろいろな心の不具合に応用されます。

【薬理】 脳内の2つの神経伝達物質、ノルアドレナリンとセロトニンの遊離量を増やし、神経の働きをよくします。ノルアドレナリンの増加は「意欲」を高め、セロトニンの増加は不安感をやわらげ「気分」を楽にするといわれます。

従来の抗うつ薬とは区別され、その特徴的な作用メカニズムから、「ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(Noradrenergic and Specific Serotonergic Antidepressant)」と呼ばれています。通称はNaSSAです。  

特徴

  • NaSSAという新しいカテゴリーに分類される抗うつ薬です。ただし、化学構造的にみると、古くからあるミアンセリン(テトラミド)を一部改良した4環系抗うつ薬にほかなりません。ノルアドレナリン遊離促進など作用面においても、また効果発現が早いこと、眠気の副作用が出やすい点なども4環系にみられる特徴です。
  • 持続性があるので、1日1回就寝前の服用で済みます。寝つきが悪いなど不眠をともなうときに用いるとよいかもしれません。

注意

【注意する人】 緑内障、前立腺肥大で尿の出の悪い人、肝臓病、てんかん、心臓病のある人などは、病状を悪化させるおそれがありますので慎重に用います。緑内障の人は定期的に眼圧検査を受けるようにましょう。また、高齢の人は副作用がでやすいので、少量から開始するなど服用量に十分注意します。

若い人に用いる場合は、治療上の不利益についても考慮する必要があります。症状によっては処方を控えなければなりません。この薬を含む複数の抗うつ薬の臨床試験を分析したところ、24歳以下では かえって悪い衝動を引き起こすおそれがあるとの報告があるためです。また、躁うつ病においても逆効果になることがありますので、一般的なうつ病との見極めが重要です。

·         注意が必要なケース..緑内障、尿の出にくい人(前立腺肥大症)、心臓病、肝臓病、腎臓病、てんかん、躁うつ病、統合失調症の素因、衝動性が高い精神症状をともなう人、肝臓や腎臓の悪い人、高齢、24歳以下、いのちを絶ちたいという思いのある人など。

【飲み合わせ・食べ合わせ】 パーキンソン病の治療に用いるセレギリン(エフピー)との併用は禁止されています。「セロトニン症候群」という重い副作用を起こすおそれがあるためです。ほかにも飲み合わせに注意する薬がたくさんあります。服用中の薬を必ず医師に報告してください。

·         飲み合わせの悪い薬..セレギリン(エフピー)。

·         飲み合わせに注意..エイズの薬のHIVプロテアーゼ阻害薬(リトナビル、その他)、アゾール系抗真菌薬のイトラコナゾール(イトリゾール)、マクロライド系抗生物質のクラリスロマイシン(クラリス、クラリシッド)やエリスロマイシン(エリスロシン)、抗てんかん薬(アレビアチン、ヒダントール、テグレトール、フェノバール)、結核の薬のリファンピシン(リマクタン、リファジン)、炭酸リチウム(リーマス等)、トリプタン系片頭痛治療薬(イミグラン等)、L-トリプトファン含有製剤(アミノ酸製剤、経腸成分栄養剤等)、セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品、他の抗うつ薬、安定薬、抗血栓薬のワルファリン(ワーファリン)など。

·         アルコールといっしょに飲むと、いろいろな副作用がでやすくなります。飲酒はできるだけ控えましょう。

【使用にあたり】 

  • ふつう、1日1回就寝前に1錠から始めます。効果不十分な場合は、1週間以上の間隔をあけて増量することがあります。
  • よく効いてくるまでに、1週間以上かかるかもしれません。医師の指示どおりに服薬を続けましょう。
  • 飲み始めや増量時に、かえって気分が不安定になるときは、早めに医師と相談してください。できましたら、ご家族など付き添いの方も、行動の変化や不穏な行為に注意するなど、服用後の様子を注意深く見守りましょう。因果関係ははっきりしませんが、敵意や攻撃性、衝動性にもとづく事故や犯罪事例も報告されているようです。
  • 急に飲むのを中止すると反動で症状が悪化したり、体の具合が悪くなることがあります。中止する際は、医師の判断で徐々に減量しなければなりません。
  • うつ病では、症状がよくなってからも、しばらく少量を続けることが多いです。いわゆる「揺りもどし」による再発を防ぐためです。症状や環境にもよりますが、半年〜2年くらいは続けることになると思います。再発を繰り返しているときは、更に長期の服用となります。指示された期間、続けるようにしてください。

【食生活】

  • 眠気やめまいを起こすことがあります。車の運転は避けてください。また、危険をともなう仕事、高所での危険作業には十分注意しましょう。
  • 口が乾いて不快なときは、冷たい水で口をすすいだり、小さな氷を口に含むとよいでしょう。

 効能

うつ病・うつ状態

用法

通常、成人はミルタザピンとして1日15mgを初期用量とし、1530mgを1日1回就寝前に経口服用する。なお、年齢、症状に応じ1日45mgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は1週間以上の間隔をあけて1日用量として15mgずつ行うこと。

副作用

一番多いのは眠気です。半分くらいの人にあらわれます。その次が、口の渇き、けん怠感、便秘、めまいなどです。これらは軽ければそれほど心配ないと思います。ひどいときは早めに受診してください。そのほか、頭痛や動悸、手のふるえ、体重増加などもときどきみられます。

もし、普通でない不安感や焦燥感、イライラ落ち着かない、気持ちの高ぶり、悪い衝動にかられるなど、精神的な変調が気になるときは、医師と連絡をとり指示をあおいでください。このような気分障害は、とくに飲み始めや薬の量を増やしたときに現れやすいものです。

この系統の特異な副作用として「セロトニン症候群」を起こすことがあります。とくに、他の抗うつ薬との併用時は要注意。発現頻度はきわめてまれですが、下記のような初期症状をふまえ、なにか普段と違う「おかしいな」と感じたら、すぐ医師に連絡してください。
 
【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください

  • セロトニン症候群..不安、焦燥、興奮・混乱・もうろう状態、取り乱す、幻覚、発汗、体のぴくつき、ふるえ、けいれん。
  • 重い血液成分の異常..発熱、喉の痛み、だるい、皮下出血(血豆・青あざ)や歯肉出血など出血傾向。
  • けいれん..筋肉のぴくつき、ふるえ、白目、硬直、全身けいれん、意識低下・消失。
  • 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が褐色。
  • 抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)..だるい、のどが渇く、頭痛、吐き気、けいれん、意識もうろう、気を失う。

【その他】

  • 眠気、傾眠、倦怠感、めまい、頭痛
  • 口の渇き、便秘、吐き気、腹痛、下痢
  • 手のふるえ、頻尿、体重増加
  • 動悸、血圧上昇

 

 B ジェイゾロフト錠とは

ジェイゾロフト錠:セルトラリン (sertraline) は、選択的セロトニン再取り込み阻害 (SSRI) 

タイプの経口抗うつ薬

強迫性障害心的外傷後ストレス障害月経前不快気分障害パニック障害双極性障害

不安障害の治療にも使用される。サートラリンともいう。

塩酸セルトラリンとして「ゾロフト」 (Zoloft) の商品名でファイザー (Pfizer) より発売されている。

アメリカ食品医薬品局1991年に承認。日本においては、「ジェイゾロフト錠」の商標で

2006年より薬価収載されている。

他害行為と抗うつ剤との因果関係が否定できない症例が確認されたことから、

20095月に厚生労働省より添付文書の改定を指示され、[重要な基本的注意]「自殺企図」

の中に「攻撃性」のリスクが明示された。

剤形・投与量

ジェイゾロフト錠」は、日本においての初期投与量は25mg/日、最大100mg/日と規定されている。

ジェイゾロフト25mg錠(日本)

 

ジェイゾロフト50mg錠(日本)

ジェイゾロフト25mg
(日本)

 

ジェイゾロフト50mg
(日本

副作用・注意

  セルトラリンには多様な副作用、例えば不眠症、胃腸障害、振戦、混乱、無気力、めまい

などがある。また患者の0.5%躁病や軽躁病を誘発することがありうる。

 セルトラリンの一つの性質は軽いドーパミンの再吸収阻害効果である(2ページ目上段のグラフ)

モノアミン酸化酵素阻害薬の投与中あるいは投与終了後2週間以内の患者、

ジフェニルブチルピペリジン系抗精神病薬のピモジド(商品名「オーラップ」)を投与中の患者、

および本剤の成分に対し過敏症の既往歴がある患者には禁忌である。

 本剤は肝臓で代謝されるため、肝機能障害は体内から本剤の排出に影響を与えることがある。

肝機能に障害を持つ者への投与は、より少ない量を投与するか、頻度を減らすべきである。

また、本剤を服用中の患者は、飲酒を避けることが望ましいとされる(本剤との相互作用は

認められていないが、他の抗うつ薬で作用の

増強が報告されているため)。

 20095月、パロキセチンとともに添付文書の改訂が指示され、「慎重投与」の項の

「躁病の既往歴のある患者」が「躁うつ病患者」となった。

 

C  トレドミンとは

ミルナシプランを使いこなす-樋口久・吉田契造編

 

    Milnaci2  

星和書店 

2800円+税

2003

サブタイトルの示すように症例が多いので大変参考になりました。

 

印象的な記載を少し紹介します。

 

@ わが国では2000年にトレドミンの名で発売された。

 

A ミルナシプランは主に未変化体のまま腎から排泄される。

 

B ミルナシプランはTCAと同等の臨床効果を有する。

 

C SSRIとくらべて、ミルナシプランにより寛解率が有意に高い。

 

D ノルドレナリンがα受容体を刺激して、排尿困難が多い。   

E   頭痛発生率はSSRIによるより2倍多い。

 

F H1受容体拮抗作用で、眠気がきやすい。

 

G ミルナシプランは意欲低下、おっくうさに対して優れた効果が期待できる。

 

H 慢性疼痛にもミルナシプランは効くことがある。

    トレドミン

ミルナシプランは、20006月5日に日本で最初に認可された

SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再吸収阻害薬)抗うつ薬である。商品名「トレドミン

として旭化成株式会社とヤンセンファーマ株式会社から出荷されており、剤型としては

12.5mg錠、15mg錠、25mg錠、50mg錠の4種が存在する。

薬理作用

脳に直接作用し、脳内のセロトニンとノルアドレナリンの再取り込み(吸収)を阻害する。

これにより、脳内のセロトニン・ノルアドレナリンの濃度が上昇し、うつ状態が軽減

される仕組みである。

効果と対象

セロトニンノルアドレナリンの再吸収を阻害し、気分を楽にして、不安や意欲の低下を緩和し、

気分を前向きにさせる。うつ病などに効果をもたらす。また、抑うつ状態を改善させ、

やる気を出させる為にも処方される。三環系抗うつ薬四環系抗うつ薬と同程度の効果と

SSRI並の低い副作用が期待できる。

とくにSSRIパキシルなど)が体質的に合わず、吐き気などの副作用がなかなかおさまらない場合に、

トレドミンに替えるとそれらの副作用が軽くなることもある。通常、1日投与量25mg程度から

はじめ、100mgまで漸増し、数週間から数ヶ月使用する。ただし、投与量は年齢・症状に応じて

適宜増減する。

おもな副作用

口の渇き、吐き気便秘眠気、尿の出が悪くなる(排尿障害尿閉) 、血圧上昇、頻脈、

立ちくらみ、発疹、発赤、かゆみ 、嘔吐、嚥下障害 、前立腺の痛み、まれに重い副作用

セロトニン症候群悪性症候群けいれんと言った症状を起こすことがある。

 

 

 

 D パキシルとは

 パキシル:パロキセチンは、イギリスグラクソ・スミスクライン社(旧 スミスクライン・ビーチャム)

で開発された選択的セロトニン再取り込み阻害薬 (SSRI) である。

 同社より商品名「パキシル (Paxil)」で発売されている。日本では2000年11月に薬価収載され、

販売が開始された。薬事法における劇薬指定。

 他害行為と抗うつ剤との因果関係が否定できない症例が確認されたことから、

20095月に厚生労働省より添付文書の改定を指示され、[重要な基本的注意]

自殺企図」の中に「攻撃性」のリスクが明示された。

概要

 適応はうつ病・うつ状態、パニック障害強迫神経症社会不安障害

その他月経前症候群摂食障害にも用いられる。

パロキセチンは、脳内セロトニン神経系でセロトニンの再取り込みを阻害することで、

脳内シナプス間隙に存在するセロトニン濃度が高まり、神経伝達能力が上がる。

その結果、抗うつ作用及び抗不安作用を示すと考えられる。

過剰投与された場合、激しい眠気、錯乱、幻覚、譫妄、痙攣が現れることがある。

用法

 飲み始めから2週間程度は副作用が強いため(個人差が大きく、数日で副作用がなくなる人

から1ヶ月程度副作用が続く人もいる)、通常は11020mg(大抵の場合10mg)から始まり、

1週間から2週間ごとに5mgまたは10mgずつ増やす。減らす時はその逆である。5mg単位で

使うときは10mg錠を半分に割って用いる。

1日の服用量の上限は、パロキセチンとして、パニック障害では30mg、うつ病・うつ状態

では40mg、強迫性障害では50mgであり、毎日夕食後に経口服用する。効果が実感

できるようになるまでの期間に個人差が大きく、1週間から1ヶ月程度かかる。

パキシル服用中は、病が治ってからもしばらくの間は少量のパキシルを服用し続ける

ことが必要である。急に薬を止めると、気分や体調が悪くなったり、何らかの拍子に

フラッシュバックのようにうつ状態が再発する(俗に「揺り戻し」と言われる)可能性がある。

副作用

 概要(添付文書中に記載のある主なものを、承認時発生頻度順に列記。

867例中15.01.3%。)

嘔気(投与初期に出現、多くは2週間程度でおさまる)

傾眠(日中の倦怠感)、口渇、めまい、便秘、頭痛、食欲不振 

 

重大な副作用(発生頻度は1%未満または不詳)

 セロトニン症候群(錯乱・発熱・発汗・震え・痙攣・ミオクロヌス

悪性症候群(体の強い硬直・じっとして動かない・震え・意識がはっきりしない・発汗・高熱)

錯乱、幻覚、譫妄、痙攣、肝機能障害(黄疸

 

投薬中止時(特に突然の中断時)に以下の報告がある。

 めまい知覚障害睡眠障害激越 不安嘔気体の震え発汗等(頭がシャンシャンする、

耳鳴りなど) フラッシュバックのようなうつの再来(揺り戻し) 

これらの副作用は以前から報告が有ったが2003年に取り扱い注意項目として追加された。

頭痛や眠気、吐き気などは、アルコールと一緒に飲むと起きやすくなる。服用中は、

酒を避けることが望ましい。

禁忌

 以下に当てはまる患者には、投与不可

パロキセチンに対して過去に過敏症を示した患者 

MAO阻害剤を服用中か、服用を中止してから2週間に満たない患者 

脳内のセロトニン濃度が高まるため 塩酸チオリダジン(商品名:メレリル)投与中の患者 

○パロキセチンが薬物代謝酵素の働きを妨げ、チオリダジンの血中濃度が

上昇する危険があるため 

心室性の不整脈や、心電図上でQT時間が延びると言った、心臓の動きにかかわる

重い副作用を伴うためピモジド(商品名:オーラップ)を服用中の患者

 

 剤形

パキシル(写真は10mg錠)

10mg / 20mg 

後発医薬品特許権存続中のため、後発医薬品はない。

問題点

高い薬価:パキシルの薬価は10mg錠で123.4円、20mg錠で216.9円(200810月現在)と、

それまでの三環系抗うつ薬と比較した場合高額である。 

 

自殺を誘発する危険(自殺企図)

 パロキセチン服用により自殺を試みる行動が増える傾向が亜ると確認されており、

20065アメリカ食品医薬品局FDA)は、医師に対して、服用者の慎重な観察を

求める警告を発表した。

 同年6月、日本の厚生労働省も、パキシルの添付文書に「若年の成人で自殺行動のリスクが

高くなる可能性が報告されており、投与する場合は注意深く観察すること」との記載を

加えるよう指導を行なった。 

 自殺する危険性が高まる理由は分かっていない。 

 

「副作用の少ない薬」の誤解

 パキシルが認可される前に主流だった三環系抗うつ薬と比較すると、重篤な副作用は少ない

吐き気、眠気、口の渇きなど比較的軽いものも含めた副作用発現率は、決して低いとは言いがたい。

 日本で行ったうつ病患者、パニック障害患者、強迫性障害患者を対象にした臨床試験において、

総症例867例中516例(59.5%)(グラクソ・スミスクライン社発表)に何らかの副作用が発現している。 

 

他の薬との併用 

 併用注意とされる薬剤は多く、添付文書中に記載のあるものは以下の通り

セロトニン作用薬、リスペリドン、三環系抗うつ剤、抗不整脈剤、β-遮断剤、タモキシフェン、

キニジン、シメチジン、フェニトイン、フェノバルビタール、カルバマゼピン、リファンピシン、

ホスアンプレナビルとリトナビルの併用時、ワルファリン、ジゴキシン、止血・血液凝固を

阻害する薬剤、出血症状の報告のある薬剤、アルコール(飲酒)

  乳がんで多く使われるタモキシフェンと本薬を併用すると、タモキシフェンの抗腫瘍効果が

減弱し、乳がんによる死亡が多いことが報告された。 

 E デプロメールルボックスとは

 ルボックス:フルボキサミンは。抗うつ薬のひとつで、

選択的セロトニン再取り込み阻害薬SSRI)にあたる。

概要

 主にうつ病不安障害強迫性障害摂食障害月経前症候群等の治療薬として、

日本ではフルボキサミンマレイン酸塩錠が「デプロメール®」(明治製菓)「ルボックス®

アステラス製薬、発売当時は藤沢薬品工業)の商標で販売されている。

日本で最初に発売されたSSRIで、医師の処方が必要である。過去のセンセーショナルな

登場から、SSRIを「ハッピードラッグ」として飲む者もいるが、実際にはそのような

作用はないので無意味で危険な行為である。

逆にSSRIを危険な薬として過度に警戒し、安易に服用を避けようとすることも同様である。

服用にあたっては医師や薬剤師と十分に相談し、適切な服用を心がける必要がある。

形状

ルボックス25mg

25mg錠と50mg錠と75mg錠とがある。デプロメール、ルボックスとも黄色い小さな

錠剤である。

用法用量

 通常、成人には150mgを初期用量として、最大1150mg程度まで漸増し、

12に分割して経口投与するのが一般的である。なお、年齢・症状に応じて

適宜増減する。1150mgを越える量での処方で目覚ましい効果があったという日本国

外の医学誌での報告がある。実際、臨床では1200mg程度まで処方される事は多々あり、

これは抗うつ薬全般の傾向である。

 なお、フルボキサミンはかなりの苦味があるため、噛み砕いたり舌下で溶かして服用する

のは避け、コップ一杯程度のやぬるま湯と服用する

 フルボキサミンをはじめ、抗うつ薬は服用を開始してから効果が現れるまでにおよそ

2週間〜1ヶ月かかる。

副作用

 主な副作用は、吐き気頭痛、眠気、そして主に肝臓などの消化器への影響である。

その他にも少数例ながら各種の副作用が報告されている。特に、24歳未満の患者が

服用する場合は、自殺願望の芽生えなどの危険な副作用が発生す

る可能性が指摘されているため、注意が必要である。 抗うつ薬は効果の出現にある

程度時間がかかるが、副作用は服用直後から現れる。しかし飲み続けると副作用が

消えることも多い。

F デジレルとは

 デジレル:トラゾドンtrazodone)は抗うつ薬として用いられる。

脳内の神経伝達物質であるセロトニンの量を増やすことにより、うつ病

うつ状態の改善に効果があり、眠気の副作用と抗うつ作用から睡眠導入剤

代替品として用いられることもある。その他、強迫性障害にも効果が高い。

三環系四環系抗うつ薬に属さない、新しいタイプの抗うつ薬で、SSRIの登場までは

よく使われた。トラドゾン塩酸塩は、日本国内ではファイザーから「デジレル」、

オルガノンから「レスリン」などの商品名で発売されている。

副作用

 主に眠気、ふらつき、の渇き、だるさ、セロトニン症候群、軽い不整脈動悸便秘など。

また陰茎及び陰核の持続性勃起が起こることもあるが、その場合には、直ちに服用を中止し、

医師に相談すること。

また急に服薬を止めたり、減量した場合に離脱症状が起こる可能性がある。

用量・用法 

 通常成人1 75mg から 100mg を初期用量し、1日最大 200mg まで増量できる。

1〜数回に分け経口投与する。また、年齢、症状により適宜増減する。

禁忌 心筋梗塞回復初期の者、及び心疾患の者 緑内障排尿困難の者

 躁うつ病の者 統合失調症の要素のある者

デジレル25mgファイザー

レスリン 25mg

   

  G ベタマック (スルピリド)

 

概説

胃の働きをよくするお薬です。また、うつ状態を改善したり、気分を安定させる作用もあります。

作用

【作用-1】胃の粘膜の血流をよくして、胃潰瘍の治りを助けます。また、胃腸の動きを活発にして、吐き気やもたれの症状をよくします。胃腸症状に対しては、比較的少量を用います。

【作用-2】気分が晴れず落ち込んだり、悲観的になったり、眠れない・・そんなこじれた心の症状「うつ」を治します。脳の活動をよくして、気持ちが前向きになるのを助けます。脳内の神経伝達物質ノルアドレナリンの放出を促進する作用があるといわれます。この場合、やや多めの量を用います。

【作用-3】このお薬を多めに用いると、脳内の混乱を改善する作用がでてきます。おもに、ドーパミンという神経伝達物質をおさえる作用によります。とくに陽性症状(妄想、幻覚、幻聴、混乱、興奮)によい効果が期待できます。

特徴

安定剤としては作用がおだやで、副作用も少ないほうです。いろいろな精神症状の改善に広く使われています。

注意

【飲み合わせ・食べ合わせ】

  • 他の安定剤など脳の神経をしずめる薬といっしょに飲むと、作用が強くなりすぎたり、副作用が強まるおそれがあります。逆に、パーキンソン病の薬では、お互いの作用が弱まることがあります。吐き気止めの薬(ドンペリドン、メトクロプラミド)。

副作用(ふるえ、こわばり)を予防する薬と併用することがあります。

効能

  • 胃・十二指腸潰瘍
  • うつ病・うつ状態
  • 統合失調症

用法

  • 胃・十二指腸潰瘍..スルピリドとして、通常成人1150mg3回に分割経口服用する。なお、症状により適宜増減する。

うつ病・うつ状態..スルピリドとして、通常成人1150300mgを分割経口服用する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1600mgまで増量することができる。統合失調症..スルピリドとして、通常成人1300600mgを分割経口服用する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、11200mgまで増量することができる。

副作用

わりと多い副作用は、ホルモン異常(生理不順、乳汁分泌)と錐体外路症状(ふるえ、こわばり)です。それほど心配いりませんが、ひどいときは早めに受診してください。錐体外路症状は高齢の人に多く、表情が乏しくなるので、痴呆やうつと間違えられることがあります。
【重い副作用】
..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください

  • 悪性症候群.急激な体温上昇、筋肉のこわばり、体の硬直、発汗、ふるえ、意識がはっきりしない。
  • 遅発性ジスキネジア..頻回なまばたき、口の周辺がピクピクけいれん、口をすぼめる、口をモグモグさせる、舌のふるえ。
  • けいれん。
  • 重い不整脈..動悸、頻脈(120/分以上)、徐脈(50/分以下)、胸の痛みや違和感、胸苦しい、だるい、めまい、立ちくらみ、気が遠くなる、失神。
  • 無顆粒球症、白血球減少..発熱、喉の痛み、口内炎、咳、だるい。
  • 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が褐色。
  • 肺塞栓症、深部静脈血栓症..突然の息切れ、胸の痛み、手足の痛み・はれ・むくみ・しびれ、急に視力が落ちる、視野が欠ける、目が痛む。

【その他】

  • 生理不順、乳汁が出る、男性の乳房がふくらむ
  • 錐体外路症状..指や手足のふるえ、体のこわばり・つっぱり、ひきつけ、よだれが多い、目の異常運動(正面を向かない、上転)、舌のもつれ、じっとできない、そわそわ感、無表情、うまく歩けない。
  • 不眠、眠気、めまい、口の渇き、吐き気、便秘

 

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