NT ( nuchal translucency )
  
後頚部浮腫(首の後ろのむくみ)

 (妊娠11週)

胎児の横顔の輪郭が出ています。首の後ろが黒っぽく膨れています。これをNT(後頚部の浮腫)と言います。
NTは、この部分にリンパ液が溜まった状態です。

NTは、妊娠初期に、普通の胎児でもしばしば見られることがありますが、これが厚ければ厚いほど、胎児に染色体異常がある可能性が高くなると言われています。染色体異常で最も多いのは、
21番目の染色体が一本多いタイプ(通常、ダウン症と呼ばれるもの)ですが、他にもいろいろなタイプの染色体異常があります。

注意しなければならないのは、「NT=染色体異常」 ではないということです。

胎児に染色体異常がある確率は、NTの厚みと母親(妊婦さん)の年齢と に関係します。

例えば、母親の年令が 30歳で、

  NTの厚みが、3mmなら、胎児に染色体異常がある 確率は、約 100分 の 1
           5mmなら、胎児に染色体異常がある 確率は、約
   10 分 の 1

逆に言えば、母親が 30歳で、NTが3mmの胎児の、100人の内 99人は染色体は正常
NTが5mmでも、10人の内の9人は、染色体に問題がないということです。

もし、染色体異常が有るのか無いのか白黒をはっきりさせたい場合は、 羊水検査という方法があります。羊水検査は、子宮内に注射針を刺して羊水を取るため、十分な量の羊水が取れる妊娠16週頃に行うのが普通です。ただし、羊水検査を行うと、300人に1人くらいは、この検査のために流産することがあると言われています。

通常、NTが1mmや2mmでは、心配する必要はほとんどありません(30歳では、確率的に、数百分の1になります)。

まれに、NTが、どんどんひどくなって、胎児が子宮の中で亡くなってしまうこともありますが、多くの場合、妊娠が進むにつれて、リンパ液がどんどん流れるようになって、NTは自然に消えてしまいます。

また、NTが厚い場合、胎児に他の異常、例えば、心臓などに異常がある 場合があると言われていますので、妊娠20週前後に 、超音波検査で胎児を詳しくチェックすることが大切といわれています。