バナッハ・タルスキーの定理
バナッハ・タルスキーの定理とは
豆粒ほどの球を有限個に分割して再度組み合せると太陽の大きさの球が作れる!
という定理です.奇妙な定理ですが数学的に証明することができます.証明をぜひ載せたいのですが優秀な論文等がありますので,詳細や証明は以下の書物またはサイトをご覧ください.群論,集合論等の基礎知識が必要です.また証明では選択公理を仮定します.
ちなみに,この定理は後述の「証明の骨子」にもあるように
1個の球を有限個に分割して組み合せると同じ大きさの2個の球が作れる!
ということも成立します.
バナッハ(Stefan Banach,1892〜1945,ポーランド)
タルスキー(Alfred Tarski,1902〜1983,ポーランド)
バナッハ・タルスキーの定理に関する書籍,雑誌
新版 バナッハ・タルスキーのパラドックス (岩波科学ライブラリー)バナッハ・タルスキーの定理に関するサイト(英語,ドイツ語)
The Banach-Tarski Paradox Francis Edward Su, Harvard University
The Banach-Tarski theorem Frank Wikstroem
A Top Down Look at the Banach-Tarski Paradox (MICROSOFT POWERPOINT)
Das Banach-Tarski-Paradox Thomas Neukircher
Wie macht man 2 aus 1? Das Paradoxon von Banach-Tarski
Reinhard Winkler, TU Wien, Oesterreichische Akademie der Wissenschaften 20.4.2001
証明の骨子
上記「バナッハ・タルスキーのパラドックス」(砂田利一)等による.
Dが球面S2の可算部分集合であれば,S2-DでSO3-逆説的になるものが存在する. ↓ Dが球面S2の可算部分集合であれば,S2-D〜SO3S2. ↓ 球面S2はSO3-逆説的である. ↓ 球体KはM3-逆説的である. ↓ 任意の球体K0は,互いに交わらないK0と同じ大きさの2個の球体K1,K2の和とM3-分割合同である. ↓ 任意の球体K0は,互いに交わらないK0と同じ大きさのn個の球体K1,K2,…,Kn の和とM3-分割合同である. ↓ 球体を内部に含む有界な部分集合K,Lに対して,K〜M3Lである. 注:
SO3:原点のまわりの回転による変換の全体(回転群)M3:原点のまわりの回転と平行移動の合成による変換の全体(合同変換群)
A,B⊂Xに対して,
A=A1+A2+…+An ,B=B1+B2+…+Bn ,Ai =gi Bi (i=1,2,…,n)
となるAi ,Bi ,gi が存在するとき,AとBはG-分割合同(G-equidecomposable)であるといい,A〜GBで表す.XをG-空間とする.E⊂Xに対して,互いに交わらない,A1,A2,…,An ,B1,B2,…,Bm⊂Eとg1,g2,…,gn,h1,h2,…,hm∈Gで
E=∪gi Ai =∪hjBj となるものがあるとき,EはG-逆説的(G-paradoxical)であるという.