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『イエロー・サブマリン音頭』にしてくれ、と僕は云った。(片岡某風に)
近所のスーパーマーケットで買い物をしていたら、あちこちの売り場から流れてくる、種々雑多な客寄せソングの中に、突然、通称『ブラワン』終楽章の重厚なサウンドが浮かび上がり、思わず足を止める。一瞬、幻聴かと耳を疑った。それにしても、一体どこから?
きょろきょろ辺りを見回す。そして、音源を探し当てて、またビックリ。サカナ売り場はエンドレスビデオの、『目的別、サンマの卸し方』のBGMではないか。余りのミスマッチに、軽い船酔い状態に陥る。「あの大作曲家のブラームスも、実はサンマが大好物でした」というオチでもつくのか。と見守っていると、唐突に演奏が替わった。今度は『幻想交響曲』の第1楽章だ。ベルリオーズも、おサカナ好きだったのか?
すでに、耳から入ってくる心地良いメロディーと、目から入ってくるサンマの真っ赤なハラワタのギャップが、もう私の許容範囲を超えている。ああっ、早くこの場を立ち去りたい。でも、マナコはしっかり画面に釘付けだ。なるほど、こうすればサンマは綺麗に捌けるのか。知らなかった。次回、試してみよう。
結局、3クールくらいビデオに付き合ってしまう。これで、手順を忘れても、メロディーを口ずさめば連鎖反応で対応箇所が思い出されよう。おっと、これは諸刃の剣だ。気分よく演奏を聴いている時に、目の前に血まみれの臓物が浮かんだら、やっぱりヤだな。