ソフトクリーム編[番外]

250円

09年02月13日


 この日は『16区』のソフトクリームを食べに外出すべきではなかった、と反省する。お蔭で、くすぶっていた『熱の出ないインフルエンザ』らしき症状が進行。ついにダウンし、翌日から寝込んだ。
 
 日曜日になっても横ばい状態が続き、ちょっと起き出してみたものの、早々に床に戻る。ウトウトしているところに、くんくん娘がやって来た。見れば、枕ほどの包みを2コ抱えている。渡されるままに1コを受け取ると、おお、湯たんぽではないか、有り難い。すると彼女は、「ただ寝てるのは勿体ないよ。これをオナカに抱いて温めてくれる?」と、もう1コも差し出した。見れば、こちらもタオルでぐるぐる巻きにされている。が、中身は新聞紙に包んだ3本の藁苞だと云う。彼女、納豆を手作りしようというのである。

 ご命令通り2つを腹の上に載せる。しかし、湯たんぽだけでも3kgを超す荷物はさすがに重い。何分も経たぬうちに苦しくなってきた。彼女が立ち去ったのを幸い、腹から降ろし、収まりのよい股間にお移り戴いてホッとする。
 
 今回の試みは、市販の菌は使わず、ワラに付着した納豆菌で上手く出来るかどうかの実験だ。藁も、昨年始めて米作りした友人にお願いし、取り置きを頼んだもの。それを、先日、片道3時間のドライブで貰ってきた。一般の米農家はコンバインで収穫するため、稲藁は切り刻まれてしまうという。材料の大豆と黒千石も、市民農園での彼女の自家栽培品。その熱意にワタシも協力しない訳にはゆかぬ。母鳥の心境でジッと我慢する。とは云え、眠り込んだ間に蹴っ飛ばし、気が付くと足先の方へ移動していたりした。

 そんな仕打ちにも拘わらず、約2日後、くんくん娘の手で開封されると、そこには立派に成長した納豆の姿があった。半信半疑でお手伝いしたワタクシも感激する。風邪がこんな形で役に立つとは思わなかった。恐らく、コカン菌の助太刀もあったのだろう。ファクトリーメイドの品にはない高い香りに、くんくん娘は大喜び。ご飯に乗せ、ワタシも有り難くご馳走になる。なんて満ち足りた食卓なんだ。 我々の意見が一致した。納豆は、やっぱり『またぐら仕込み』でなくっちゃあ。


nattou股間仕込み納豆:使用したのは大豆と黒千石。ともに風味最高!

[追記] この納豆を試食した折、「小麦の藁でも出来るんじゃないか」と閃いた。それをワタシはすっかり忘れていたが、先日、「出来たよ!」との連絡がきた。小麦でなく大麦を使ったと云うが、稲藁に較べ味は少々苦いものの、立派に糸を引くらしい。ただ、麦の藁は折れやすく、苞には向かないとのこと。ムギ文化圏で納豆が作られなかったのは、そのためか。う〜む。それにしてもエラいぞ、くんくん娘。さすが、『発酵の館』のヌシだ。