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スペイン産の蜂蜜500gを紅茶に溶かし、2日間で飲み切る。しかし、腹の調子は相変わらずだ。下痢自体は1日1、2回で痛みもないから、それなりに効いてはいるらしい。しかし、本来のあの劇的効果とは程遠い。この5日間で口にしたものといえば、バナナ数本とバミー(タイ風中華麺)1杯、それに屋台のおやつ少々。蜂蜜からたっぷり糖分を摂取してはいるものの、少々バテ気味だ。天井のファンも修理してみたが、やっぱり体調に変化ナシ。暗い気分になる。
この『ファン修理』には、多少の説明が要る。日中は猛暑のチェンマイも、明け方には毛布が欲しいほどに冷える。が、ファンのスイッチが故障して回りっぱなしのため、OFFにするには壁のブレーカーを切るしかない。当然、室内は停電状態だ。しかし、ファンを止めるために、夜間、電源を落とす訳にはいかない。トイレの明かりを常夜灯にしているからだ。依然、お腹が『待ったナシ』だから、その点灯まで30分もノンビリ構えておれないのだ。結果、オナカに良くないのを承知の上、ファンはつけっぱなしにしていた。こうなれば、こいつを修理するしかない。
スイッチボックスを開けてみると、積年の埃とゴミで内部の様子がよく判らない。しかし、旧式の製品だから、そんなに複雑な構造ではなかろう。と、あれこれ触っているうちに、段々、仕組みが読めてきた。オフスイッチに問題があったのではなく、トラブルの原因は、最弱の「4」のスイッチがイカれたためと判明。その銅板の板バネが、恐らくは一番頻繁に使われ続けた結果、金属疲労を起こして弾力を失い、常に接触・通電状態になってしまったのだ。このままでは早晩、疲労部分で折れ、落下することだろう (註1) 「1」〜「3」の健全な板バネと付け替えることも考えたが、他端は銅線にハンダで直付けされている。交換は諦めざるを得ない。そこで、それ以降は、ボックスのカバーを外したまま、小さく折った紙切れの詰め物でON/OFFを行うようにしたのだった。
ファンが原因ではなかったので、再び蜂蜜で対策を考える。ちょうど最初のスペイン産が切れたところでもあり、例のツーリスト喫茶の地元ボトル入りを試すことにする。店に入って蜂蜜のところに直行したら、オバサンが妙な顔になった。値段交渉の元気もなく、言い値でOKする。釣り銭を見たら、なぜか9バーツ値引きしてある。私の表情に、何か切羽詰まったものでもあったのだろうか。持ち帰って紅茶を用意。大匙2杯を溶かし込むと、一瞬で錆色に変色した。これこれ、こうでなくっちゃ。甘さにもイヤ味なところはない。スペイン人のヤツ、やっぱり混ぜ物をしていたな。こちらは期待できそうだ。取り出しやすいよう広口瓶に移し替えたら、ボトルの中身はたっぷり1000gあった。これも嬉しい誤算だ。
あれほど激しかった下痢は、翌日、ぴたりとウソのように治まった。固体に戻った。排泄物を眺めつつ、「蜂蜜紅茶には粘液便を固化させる働きがあるのか」と感慨に耽る。
(註1) この予想は、後日、現実のものとなった。結果、「3」以上の強風での使用となり、それはそれで新たな問題を生んだ。ファンの取り付け金具が壊れ、半ば宙吊り状態のため、頭上で高速回転する金属羽根には風力以上にゾッとさせられるのだ。