CD

1690円

[1月3日]


天王寺のHMVで、『ある貴紳のための幻想曲』を買う。旅行中を別にすると、レコード屋を覗くのは20年ぶり。アパート住まいの身では、大きなスピーカーやターンテーブルを置くことは出来ず、たとえステレオがあっても音量を絞らざるを得ない。そのため、自然に音の出るものから遠ざかってしまっていた。
20年前とは、店の勝手がずいぶん違う。LP時代のレコード屋と云うものは、面差し状態でボックスに入っているレコードを端から繰ったものだ。それがCDの場合、棚にずらりと並んだ背表紙を眺めてゆかねばならず、指先が手持ち無沙汰で困る。おまけに、小さな文字を追うのでやたら目が疲れる。また、試聴コーナーらしき設備にも、何か不安を覚える。その昔は、それなりに店に通って店長と顔見知りにならなければ、なかなか試聴など頼めるものではなかった。
それにしても安い。出回り始めた当時の『CDは高い!』という記憶のまま生きてきたから、この値段には感動する。知らぬところで世の中が変化したのを痛感した。


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