い じ め - 1

ボクが子供ん頃はイジメや
差別はフツーにあって
貧乏な家の子や障害者にだって
容赦してなかった
 
トーチャンは、口は悪く、乱暴だったけど

< 卑怯なことはするな、男らしくしろ!>
と、ボクによく言ってた
だけど、ボクは臆病で卑怯で、男らしくなかった
 

い じ め - 2

イジメは、あったりまえ・・・
 
強い者が、弱い者をイジメ
弱い者が、もっと弱い者を
よってたかって、イジメてた

子供は、純真だって言うけど

ホントは嘘つきで、わがままで
残酷で日和見で、ズルイんだよ
社会環境が違うだけで
今の子と性根はちっとも変らない
 
ただ、違うといえば
学校がすべてじゃなく
同じ町の子供の仲間意識が強くって
遊ぶときは年少も年長も、いっしょ
その中には面倒見のいい
兄貴分が必ずいて
子供たちの行き過ぎをセーブしてた

ボクん時のリーダーは
ノッチャンだった
 
同じ学年なのに
ギャーギャー騒ぐことがなくって
大仏さんみたいに、大きくって
静かで、強かった
チャンバラ・ゴッコみたいな
子供の遊びを一緒に
やった記憶は、あまりないけど
野球や水泳は一緒だった

 
ムチャな奴をとッ捕まえ
バシッ!とや
ってた
ノッチャンがいるだけで
どれだけ助かったか

ちなみに、絵のノッチャンは
たまたま野球の帰りで、
バットを持っていただけです
  

夕 方 に

家へ帰る途中
大人が騒いでいるんで行ってみたら
町内の端っこの用水で
オッチャンがすごい顔して
自分の子供に馬乗りになり殴ってた
 
< アンタ、やめてー! >
オバチャンが泣きさけんでいる
まわりの大人も
イイカゲンにやめとけ、
そのへんにしとけ、って口々に言っている
 
ボクのトーチャンが恐い、というのと

ぜんぜん違う
どうしてそうなったか知らないけど
すごいショックだった

 
後で話を聞いたトーチャンは
< あのヤロー、だから酒のみはダメなんだ! >
と怒っていた
 
殴ってたオッチャンは数年後

中風で寝たっきりになったらしい

き ら わ れ も ん 

きらわれもんのM夫
道の真ん中を歩いてくる

勉強はできないし、口は悪いし、乱暴だし
汚いし、ビンボーだし・・・・
体がでっかくって走るのだけは速い

( ボクだって好かれてたわけじゃないし
  ビンボーだったくせに・・・ )

でも、噂と違って
人なつっこくって
イジメっ子から守ってくれる
男っぽいイイ奴だった

逆に、勉強ができて先生の受けが良い
イイ子してる奴が
陰でしつっこいイジメしてたりして

子供もズルイからそんな奴の体制派に入って
楽に学校生活を送りたいと思っている
ヘナチョコのボクもそうだった

この時は、M夫とはまだ仲良くなくって
ボクたちはビビッて
道のはしっこで停まっていようか
急に用事を思い出したフリして
道を戻ろうか・・・・うろたえている

昭和の子供たち・やよい町15番地